スプレー式駆除剤やベイト剤と違い、新商品をあまり見かけない捕獲器。しかし、今年3月にフマキラーから、次世代型の新商品が登場しました。公式サイトの商品ページでは、“天井粘着シート”や“2層構造”など、いままでにない仕掛けが備わっていると謳われています。一体どんな捕獲器なのか、ゴキラボ編集部が徹底レビューします!(3月より全国にて順次発売)
「ゴキファイタープロ 激取れ」とは?
高さ:2.5cm 横:12cm 奥行:10cm。捕獲したゴキブリが見えにくい形になっています。
フマキラーから今年3月に発売された「ゴキファイタープロ 激取れ」。公式サイトの商品ページでも紹介されているように、ゴキブリの肢ではなく翅を捕まえる捕獲器です。商品を見てみると、たしかに粘着シートが下部ではなく、上部に付いていました。
粘着シートの配置を逆にしたことで、どういった効果が発揮されるのか!?
本商品の仕組みや捕獲力、各社の捕獲器との違いを見ていきましょう。
捕獲器について詳しくは⇒『ゴキブリを見ずに駆除!ベイト剤・捕獲器・くん煙剤・忌避剤の比較』
2つのポイントが進化!
肢ではなく翅を捕まえる粘着シート
「ゴキファイタープロ 激取れ」の1番の特徴は「粘着シート」。
捕獲器の上部に粘着シートを配置して、ゴキブリの翅を捕まえます。
分解した「ゴキファイタープロ 激取れ」。
これまでの捕獲器は、粘着シートを下に配置して、ゴキブリの肢を捕える構造でした。しかし、ゴキブリの肢は油などで汚れています。肢に粘着剤が付着しても、暴れたときに粘着剤が外れ、逃げられてしまう恐れがありました。
ゴキラボ編集部でも、手に食用油をつけて粘着シートを触ってみたところ、ツルツルと滑り、くっつきにくかったです。
ちなみに、「ごきぶりホイホイ+デコボコシート」(アース製薬)は、ゴキブリの肢の汚れをふき取る“足ふきマット”を付けるというアプローチで、この問題に取り組んでいます。
「ごきぶりホイホイ+デコボコシート」(アース製薬)の“足ふきマット”。ゴキブリの肢に付いた油分や水分を吸収します。
各社の粘着シートの配置をチェックしてみましょう。
(写真上から)「ごきぶりホイホイ+デコボコシート」(アース製薬)、「業務用 調査用トラップ 10枚入」(KINCHO)、「樹脂製ゴキプロハーフ ドームプロハーフPP 25枚入り」(SHIMADA)いずれも、粘着シートは捕獲器の下部に付いたタイプです。
ところがこの商品は、細い肢ではなく、翅(背面)を粘着剤のターゲットにしたことで、1度捕獲したゴキブリをより逃がしにくい仕組みになっています。
捕獲器には、四方にゴキブリが入ってくるための穴が空いています。
また、捕獲器はすでに組み立てられた状態のものが6個入っているので、組み立てる手間がかからないという点も他社製品には見られないポイントです。
各社の捕獲器の構造比較表
メーカー名 | 商品名 | 粘着シートの配置 | 組み立て |
---|---|---|---|
フマキラー | ゴキファイタープロ 激取れ 6個入 | 上 | 不要 |
KINCHO | 業務用 調査用トラップ 10枚入 | 下 | 必要 |
SHIMADA | 樹脂製ゴキプロハーフ ドームプロハーフPP 25枚入り | 下 | 必要 |
アース製薬 | ごきぶりホイホイ+デコボコシート 5枚 | 下 | 必要 |
大きさは約半分!邪魔にならないコンパクト設計
横から見た「ゴキファイタープロ 激取れ」。真ん中に間仕切りがあるのがわかります。
2番目に注目したいのは、上と下に分かれた捕獲器の内部。なんと、中がZ型に区切られており、仕切りの部分にも粘着シートが付けられています。
赤色の部分が粘着シートです。
ゴキブリを上段と下段で捕獲できる2層構造。
このように、粘着シートが2枚仕込まれていることで、設置面積×2倍のゴキブリが捕獲できるように工夫されています。各社の捕獲器の約1/2の面積ながら、約2倍の捕獲力があるのです。コンパクトサイズなので、玄関や窓といったゴキブリの侵入経路に置いてもあまり邪魔にならないでしょう。もちろん、縦置きも横に寝かせて設置することもできます。
設置面積と粘着シートの枚数
メーカー名 | 商品名 | 設置面積 | 粘着シートの枚数 |
---|---|---|---|
フマキラー | ゴキファイタープロ 激取れ 6個入 | 約120cm2 | 2 |
KINCHO | 業務用 調査用トラップ 10枚入 | 約153cm2 | 1 |
SHIMADA | 樹脂製ゴキプロハーフ ドームプロハーフPP 25枚入り | 約84cm2 | 1 |
アース製薬 | ごきぶりホイホイ+デコボコシート 5枚 | 約200cm2 | 1 |
デメリットは2.5cm以下の隙間に入らない高さ
本商品は、上段と下段に分かれた“2層構造”ゆえに、高さが2.5cmと、各社の捕獲器に比べて若干高さがあります。そのため、2.5cm以下の隙間に置くことができません。
高さ比較表
メーカー名 | 商品名 | 高さ |
---|---|---|
フマキラー | ゴキファイタープロ 激取れ 6個入 | 2.5cm |
KINCHO | 業務用 調査用トラップ 10枚入 | 3cm |
SHIMADA | 樹脂製ゴキプロハーフ ドームプロハーフPP 25枚入り | 2cm |
アース製薬 | ごきぶりホイホイ+デコボコシート 5枚 | 1.8cm~2.8cm |
また、この捕獲器は、入口から奥に進むにしたがって中が狭くなる構造です。つまり、ゴキブリの触角が翅より先に粘着シートと触れると、逃げられてしまう可能性が考えられます。
触角が粘着シートに触れてしまうと逃げられるかも!?
誘引剤もチェック!
1個ずつパックに入った「ゴキファイタープロ 激取れ」の誘引剤(写真左)。綿のような素材が使われています。「ごきぶりホイホイ+デコボコシート」(写真右)の誘引剤は顆粒状です。
捕獲器の底に誘引剤を入れる場所が付いています。
誘引剤の香りも独特な「ゴキファイタープロ 激取れ」。各社の誘引剤は金魚のエサのような香りが大半ですが、この商品は甘くて香ばしい香りが採用されています。また、各社の誘引剤同様に、殺虫成分は入っていないので、子どもやペットのいる家庭でも安心して使用できます。
子どもがいる家庭向けのゴキブリ対策について詳しくは⇒
『👶🍼赤ちゃん🐶ペットも安心のゴキブリ対策方法!安全第一なら忌避剤?』
捕獲器の誘引剤比較表
メーカー名 | 商品名 | 誘引剤の香り | 持続効果 |
---|---|---|---|
フマキラー | ゴキファイタープロ 激取れ 6個入 | 甘くて香ばしい香り | 1カ月 |
KINCHO | 業務用 調査用トラップ 10枚入 | 金魚のエサの香り | 1カ月 |
SHIMADA | 樹脂製ゴキプロハーフ ドームプロハーフPP 25枚入り | なし | 記載なし |
アース製薬 | ごきぶりホイホイ+デコボコシート 5枚 | 金魚のエサの香り | 1カ月 |
総合データ
容量あたりの単価 | 1個あたりの単価67.5円 |
---|---|
匂いの少なさ | 甘くて香ばしい香り |
持続効果 | 1カ月 |
捕獲面積 | 約228cm2 |
各社の捕獲器のレビューについて詳しくは⇒『【保存版】?最強ゴキブリ対策アイテムはどれ?殺虫剤やベイト剤を徹底比較』
「ゴキファイタープロ 激取れ」の使い方
先述したように、「ゴキファイタープロ 激取れ」は組み立てられた状態で入っているため、使い方はとっても簡単です。
まず、本体の底面にある誘引剤セット部分のフタを開きます。次に誘引剤のパッケージも開けておきましょう。
そして、点線の枠が付いた粘着シートが出てくるので、そこに誘引剤をトレーごと張りつけます。最後に本体のフタを閉じれば完成です。
「ゴキファイタープロ 激取れ」の口コミ
某ECサイトでは、翅で捕まえるため成虫のゴキブリしか捕まえられないという声がみられるいっぽう、
デザインがよく、部屋になじむといった声もあります。
ゴキブリの幼虫は翅が生えていないため、捕獲するには脚を狙わないと厳しいかもしれませんね。
また、捕獲器の仕組み的に、クロゴキブリの成虫は捕獲できそうですが、チャバネゴキブリの成虫はサイズが小さいので、翅を捕獲するのは難しいかもしれません。
まとめ
今回レビューした「ゴキファイタープロ 激取れ」は、粘着シートの配置を逆転させた捕獲器です。肢ではなく、翅を捕まえるという発想に、ゴキラボ編集部も驚きました。また、粘着シートを2層構造して、設置面積が約半分になっている点も、マンションやアパート住まいの編集部員に評判でした。
これらの結果より
- ・ゴキブリが捕獲器に入った形跡はあるのに、逃げられた!
- ・捕獲器の設置場所は限られているけど、捕獲力は欲しい!
という方におススメできる捕獲器といえるでしょう。
設置するだけでゴキブリ対策ができる捕獲器。ゴキブリが動き出すシーズンに合わせて、新しい捕獲器を試してみてはいかがでしょうか。