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35年ぶり!2種の日本産ゴキブリを発見した柳澤静磨さん(竜洋昆虫自然観察公園)に取材

投稿日:2020/12/1

アカボシルリゴキブリとウスオビルリゴキブリの写真

2020年11月25日、ゴキブリ界に嬉しいニュースが飛び込んできました!
なんと、磐田市竜洋昆虫自然観察公園の職員・柳澤静磨さんを含む研究チームが、35年ぶりに新種のゴキブリを発見されたというのです。しかも2種!
ゴキラボでは、さっそく柳澤さんにメールインタビューを決行! 新種発見の経緯から、現地調査のエピソードまで盛りだくさんでお届け!

取材協力:磐田市竜洋昆虫自然観察公園

新種のゴキブリを記載した一人、柳澤静磨さん(竜洋昆虫自然観察公園)に取材!

柳澤静磨さん
柳澤静磨さん。手にもっているのは、ブラベウスギガンテウスとヨロイモグラゴキブリ。

新種のゴキブリを発表された磐田市竜洋昆虫自然観察公園職員の柳澤静磨さん。

昆虫館のお仕事をしながら、ゴキブリの魅力やおもしろさを広げるために、ゴキブリストとしても活動されています。

企画展「ゴキブリ展G(グレート)(2019年開催)」や「ゴキブリ展3(2020年開催)」、さらにゴキブリの生態を紹介するトークショーなど、かずかずのイベントを担当。また、自宅でも国内外のゴキブリを多数飼育するほか、日本産ゴキブリを採集するために定期的に南西諸島へ訪れていらっしゃいます。

今回は、新種のゴキブリを発見された経緯や、大変だったこと、思い出のエピソードなどをお伺いしました。

どんなお話が飛び出すのか、楽しみです!

※記事内のゴキブリの写真はすべて柳澤静磨さんによる撮影

ニュースやSNSでも話題!新種のゴキブリは美しさが魅力

アカボシルリゴキブリ(左)、ウスオビルリゴキブリ(右)の写真
アカボシルリゴキブリ(左)、ウスオビルリゴキブリ(右)Holotype ♂。

---ゴキブリの新種が発見されたというニュースをうけ、各媒体やSNSでとても話題になっています。柳澤さんの周りの反響をお伺いできますか。

柳澤静磨さん

皆さんにおめでとうと言ってもらえたり、展示を見に来てくださったり、とてもうれしい反応をいただいています。昆虫館では、新種に関する質問も多数してくださってうれしい限りです。

---ゴキブリがここまで注目されたことを、柳澤さんはどう感じていますか?

柳澤静磨さん

やっぱり、みんな気になって仕方ない存在なのだなと思いました。ゴキブリで、しかも新種、35年ぶり、とパワーの強い言葉が並んでいるのも話題になった大きな理由だと思います。

---ルリゴキブリを含む3種類の違いを教えてください。色の特徴、性格の違いなどもあればお願いします。

ルリゴキブリ♂の写真
ルリゴキブリ(石垣島産♂)

柳澤静磨さん

ルリゴキブリ(Eucorydia yasumatsui)は石垣島、西表島に生息し、上翅に模様はなく、瑠璃色一色です。

アカボシルリゴキブリ♂の写真
アカボシルリゴキブリ(奄美大島産♂)

柳澤静磨さん

アカボシルリゴキブリ(Eucorydia tokaraensis)(ユーコリディア・トカラエンシス)は宇治群島家島、吐噶喇列島悪石島、奄美群島奄美大島、徳之島に分布しており、オスの全長が12.0~13.0 mm、上翅に黄赤色の3つの紋を持つことが特徴です。

ウスオビルリゴキブ♂の写真
ウスオビルリゴキブリ(与那国島産♂)

柳澤静磨さん

もう1種のウスオビルリゴキブリ(Eucorydia donanensis)(ユーコリディア・ドナンエンシス)は八重山列島与那国島にのみ生息し、オスの全長が12.5~14.5 mm、腹部は紫色で、上翅に不明瞭な黄赤色の帯状紋を持つことが特徴です。

---柳澤さんが考えるルリゴキブリ最大の魅力を教えてください。

柳澤静磨さん

ゴキブリなのに綺麗、これこそがルリゴキブリの魅力だと思います。
僕はゴキブリストとしてゴキブリの話をする機会が多いのですが、その時にルリゴキブリの実物や写真をよく使います。ゴキブリにもこんな種類がいるのか、とゴキブリのイメージを変えるのにもってこいです。日本に生息しているのも驚きがあっていいですね。

期間は2年半!研究を始めたきっかけは飼育中の気づき

---ルリゴキブリの研究を始めたきっかけを教えてください。また、新種では?と気が付いたきっかけなどもあれば教えてください。

柳澤静磨さん

与那国島という島で、今でいうウスオビルリゴキブリを採集しました。その後、飼育をして羽化させた頃に、法政大学の島野先生が昆虫館に来られました。そこでウスオビルリゴキブリをお見せし、「多分新種だと思うんです」というお話をしたところ、後日ご連絡をいただき、共同で研究を始めることになりました。
新種では?と思ったのは、採集してきて、羽化させたときですね。明らかに見た目や雰囲気が違い、これは違う!と思いました。

---研究にはどのくらいの期間がかかりましたか?

柳澤静磨さん

採集した時から数えると、2年半くらいでしょうか。

---研究に参加された坂巻祥孝さん(鹿児島大学准教授)、島野智之さん(法政大学教授)もゴキブリ好きなのでしょうか。
また、三人で研究することになった経緯を教えてください。

柳澤静磨さん

クロゴキブリのような種まで好きかはわかりませんが、ルリゴキブリは好きなはずです笑。
島野先生は研究を始めた際から一緒にやっており、坂巻先生は少し研究を進めたあたりで、同じようにルリゴキブリの研究を途中までやられていると知り、共同で研究を行うようになりました。

---昆虫に限らずですが、新種として発表するのには大変な時間と手間がかかると伺っています。
今回、研究を進める過程の中で、大変だったことを教えてください。

柳澤静磨さん

なんといっても英語です笑。今まで英語での論文というものを書いたことがなく、なかなか大変でした。先生方に何度も直していただき、ご迷惑をおかけしました。
また、標本の測定や確認も大変な作業でした。柔らかくて小さいルリゴキブリを解剖して、交尾器を見るという作業はかなり神経を使います。

---35年ぶりの発見ということですが、ここまで期間があいているのは、他の昆虫も同じなのでしょうか。

柳澤静磨さん

種類によってはもちろんもっと長い期間あいているものもあります。まったく手を付けられていない故なのか、ある程度研究が進んでいて、そこまで新種がポンポンでないかという違いもあると思います。

---新種を研究・発表するのに必要なことはありますか?

柳澤静磨さん

僕自身、今回の記載が初めてでしたが、一番必要なのは粘り強さかなと思いました。あと、よき指導者に教えていただけるということも重要です。

危うく宿無しに!?忘れられない現地調査のエピソード

---現地調査での思い出深いエピソードなどはありますか?

柳澤静磨さん

現地調査はとても楽しかったです。もともとフィールドワークが好きということもあるのですが、正直に言うと書いている時間より好きです笑。

現地調査をおこなう柳澤静磨さんの写真
現地調査をおこなう柳澤静磨さん。ゴキブリは夜行性のため、真っ暗な森林の中を散策することもあるそうです。

現地調査をおこなう柳澤静磨さんの写真
時には、アスファルトのスキマを探すことも! スゴイ体勢ですが、これも現地調査のため!笑

柳澤静磨さん

一度、悪石島という島(島にはスーパーなどはなく、自販機1台しかない)で調査をしたとき、宿の予約が取れておらず、あやうく食べ物なし宿無しで1週間ほど島から出られなくなるところでした。
島の方にご迷惑おかけしましたが、公民館を貸してもらったり、宿を用意してもらったりとどうにか難は逃れました。思い出深いです。
ルリゴキブリはなかなか採集が難しく、調査に入っても採れない島もありました。採集はほとんど運ですね。

現地調査をおこなう柳澤静磨さんの写真
小さなゴキブリを発見するために、“生息していそうな場所”はじっくりと観察します(このときは別の種を探しています)。

---採集後の、飼育や繁殖についてはいかがでしたか?

ウスオビルリゴキブリの幼虫の写真
ウスオビルリゴキブリの幼虫。成虫からは想像ができないフォルムをしています。

アカボシルリゴキブリ(左)とウスオビルリゴキブリ(右)の卵鞘の写真
アカボシルリゴキブリ(左)とウスオビルリゴキブリ(右)の卵鞘。

柳澤静磨さん

飼育自体は比較的簡単なのですが、油断するとダニで全滅になることもあります。毎日チェックしながら、環境を微調整しつつ飼育を行いました。

見逃せない!動くルリゴキブリ3種を展示中

---般の人でも飼育することはできるのでしょうか。また、自然界で見てみたい!という場合の、どこにいけば観察することができますか?

柳澤静磨さん

飼育されている方もいますが、入手は難しいです。また、野外で見るためにもまずは沖縄や鹿児島まで行かなければならないので、なかなか目にかかれる機会は少ないかと思います。
当園では11月25日より、今回の2種を含めた日本産ルリゴキブリ3種の展示を行っています。
展示終了日はまだ決まっていませんが、年内は展示を続ける予定です。

ウスオビルリゴキブリ、アカボシルリゴキブリ、ルリゴキブリの展示風景
展示の様子。

ウスオビルリゴキブリ、アカボシルリゴキブリ、ルリゴキブリの展示風景
日本産のルリゴキブリ3種が生態展示として登場!

世界のルリゴキブリの標本の展示風景
世界のルリゴキブリとの共演を見ることもできます。(貴重!)

パネル展示
現地調査の様子や研究に使用された図などのパネル展示も!

---今回の発表で、日本に59種類のゴキブリが生息していて、見た目や住んでいる場所もさまざまだということを知った方が多いかと思います。今後、日本におけるゴキブリのポジションは、嫌われ者から変わると思いますか?

柳澤静磨さん

変わる、と言いたいところですが、なかなか難しいかなと思います。
ただ、僕たちゴキブリ好きが活動を続けていくことで、多くの方の中にある、ゴキブリのイメージを変えていくことはできるのではないかと思っています。

---今後、柳澤さんが研究したいゴキブリはいますか?
また、チャレンジしてみたいことなどはありますでしょうか。

柳澤静磨さん

そうですね、まずは国内のルリゴキブリについて、分布や生息環境、生態などの研究を続けていきたいと思います。記載して終わりではなく、今後もより詳しく調査・研究していくのが重要だと思います。

---来年の「ゴキブリ展」は今まで以上に注目されるかと思います。現段階での構想などがあればお伺いできますか。

柳澤静磨さん

来年のゴキブリ展、実は結構悩んでおりまして…というのも、非常に魅力的なメンバーがそろっており、予選でかなりの種を落とさなくてはならないのです。GKB48に入るメンバーによって、どのような展示になるかもガラッと変わるので、楽しみながら迷っています。なので、今はざっくりとしかできていません笑。

「ゴキブリ展」、GKB48について詳しくは⇒『GKB48総選挙予想も!2020「ゴキブリ展3」取材レポ|竜洋昆虫自然観察公園』

インタビューを終えて

ゴキブリの新種発見は、ゴキブリ好きはもちろん、昆虫ファンにとっても、今年を締めくくるにふさわしいニュースではないでしょうか。

「汚い」「怖い」など、マイナスイメージの強いゴキブリですが、そのほとんどは森林の分解者として暮らしています。
また、アカボシルリゴキブリやウスオビルリゴキブリのように、見た目が美しい種類もたくさんいるのです。

今回の発表で、ゴキブリに興味を持った方々はたくさんいるかと思います。または、気になっているという方もいらっしゃるのでは?
もしかすると、それは“恋”の始まりかも。磐田市竜洋昆虫自然観察公園を訪れて、その気持ちを確かめてみてはいかがでしょうか。

研究者さんの近況は下記からチェック!
柳澤静磨さん(磐田市竜洋昆虫自然観察公園)(Twitter/HP「ゴキブリ屋敷」

磐田市竜洋昆虫自然観察公園

施設名 磐田市竜洋昆虫自然観察公園
開園時間 9:00~17:00(最終入園16:30)
休園日 木曜日、年末(12/28~12/31)※祝日、正月(1/1〜5)、GW(4/29〜5/5)、夏休み(7/21〜8/31)は開園
入園料 一般/大人330円、小中学生110円、幼児無料、ほか
SNS TwitterFacebook
住所 静岡県磐田市大中瀬320‐1
電話番号 0538-66-9900
アクセス 土日のみ、磐田駅・豊田町駅から無料のシャトルバス運行中

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