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「ゴキブリ展G」―ゴキブリの知られざる魅力にハマる!かも

投稿日:2019/1/30

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寒すぎてゴキブリがほとんど出ない2月から、そろそろと家に侵入しはじめる4月にかけて、静岡県磐田市の竜洋昆虫自然観察公園にてチャレンジングな企画展が催されます。その名も「ゴキブリ展G」(2019年2月2日(土)~4月7日(日)開催)。ゴキラボ編集部としては決して見逃せない催しにちがいない!ということで、「ゴキブリ展G」担当者の柳澤静磨さんに、企画の全貌についてお話をうかがいました。
取材協力:磐田市竜洋昆虫自然観察公園

嫌い嫌いも好きのうち!?知られざるゴキブリの魅力

――― まずは、「ゴキブリ展G」の企画意図をお聞かせください。

普段は嫌われている生き物であることを逆手にとり、みなさんがあまり知らない生態を伝えることで、「えっこんなに面白いところがあるの!?」と、興味を持ってもらえるのではないかと考えたのが始まりです。「ゴキブリ展」は去年初めて開催し、今年で2回目になります。

――― ゴキブリといえば“家に出る嫌なヤツ”ですが、考えてみると、カブトムシなどと同じ昆虫の一種ですよね。

その通りで、ゴキブリを昆虫として見るととても面白いんですよ。
僕は、クワガタやカブトムシといった昆虫ももちろん好きです。昆虫の大きな魅力は、いろんなヤツがいるという多様性だと思うのですが、ゴキブリにはその魅力が凝縮されているのです。ほかの昆虫が持つさまざまな能力や生態、形態などが凝縮されたような存在が、世界に4000種以上いるとされるゴキブリなんじゃないかと僕は思っています。それが非常に面白い。

――― 実は、ゴキブリの能力や生態はあまり知られていませんよね。それを少し知るだけでも、違う目でゴキブリを見ることができそうです。柳澤さんは元々ゴキブリには興味があったのですか?

もともとはゴキブリが大嫌いで、本当にダメだったんです。うちの昆虫館にもたまに出るのですが、その時には、他の方に退治をお願いしていたくらいです。ところが、昆虫館でゴキブリの展示を始めていて、しぶしぶながら飼っていると、「カワイイな」と。嫌いだった分その反動がすごいといいますか(笑)。好きになりました。

――― なるほど! 前回のゴキブリ展のコピー『キモイキモイも、好きのうち。ゴキブリ展―それは大好きの裏返し』も、今回のコピー『ドキドキゾクゾク、ココロときめく ゴキブリ展G その感情恋かもよ?』も、とても秀逸だなと思っていたのですが、ご自身の経験に裏打ちされていたのですね。

ありがとうございます!
例えば、はじめは悪い印象しかなかった不良少年が野良猫をかわいがる姿を見たとたんに、「なんだいいヤツじゃないか」とガラリと印象が変わるように、ゴキブリが嫌いな人も、彼らの意外な面を知ったら“好き”に転ぶ人が多いんじゃないかなと思ってつけたコピーです。

2018年の「ゴキブリ展」会場
昨年の「ゴキブリ展」の様子

――― 実際にはいかがでしたか?来場者の方の反応は

僕も驚いたのですが、批判的な意見がほとんどなかったのです。何百通と集まったアンケートにも、「気持ち悪いからやめてくれ」といったコメントはひとつもありませんでした。「面白いと思った」「きれいだった」「好きになった」というような意見が本当に多くて。
普段見る黒いゴキブリ(クロゴキブリ)だけじゃなくて、見た目がきれいな種類も多く展示したので、みなさん面白がってくれたのかなと思います。

パワーアップする展示!暮らしぶりや珍しい天敵も!

――― ゴキブリ展GのGはゴキブリのGですか?それともGOLDとか……。

GreatのGとゴキブリのGをかけています。Greatには、「大きい」という意味があるので、去年よりもGreatということです。

――― パワーアップしたポイントを教えてください。

まず、展示するゴキブリの種数が違います。前回は40種ちょっとだったのが、今回は種類も入れ替わって50種ちょっとを予定しています。少しではありますが、標本も展示予定です。

また、今回はゴキブリの生活がわかるような展示をします。
例えば、去年行ったGKB38総選挙の結果センター(1位)となった「ヨロイモグラゴキブリ」は地下に穴を掘って生活するという少し変わったゴキブリなのですが、土中の穴を展示で再現しています。ほかにも、朽ち木を食べるゴキブリは朽ち木の中に入れて展示するなど、普段あまり見ることのできないゴキブリの暮らしぶりを観察してもらいたいと思っています。

GKB総選挙の結果、センターをもぎ取った「ヨロイモグラゴキブリ」
GKB総選挙の結果、センターをもぎ取った「ヨロイモグラゴキブリ」

あとは、クモやカニといった、ゴキブリを食べる生き物も展示しますよ。

――― ええっゴキブリを食べるカニがいるんですか! ということは、そのゴキブリは水辺に棲んでいるということでしょうか。

そうなんです。石垣島や西表島にいるマダラゴキブリの仲間で、家には出てこないゴキブリです。幼虫時代は、山の中にある小さな浅い川や池などに棲んでいて、攻撃を受けたり、何かほかの気配を感じたりするとさっと水の中に潜るという性質があるんです。その周辺に生息しているカニが、マダラゴキブリを食べるのです。ですから、カニの水槽にゴキブリをパッと入れるとすごい勢いで捕まえますよ。カニが何かを捕まえている瞬間はめったに目にすることはありませんが、決定的瞬間が見られるかもしれませんよ。

――― 面白いですね。周辺の生き物についても知ることができるというのは。

ゴキブリって、ゴキブリ単体でも面白いのですけれど、周りの生き物との関わり合いがすごく面白くて! ゴキブリを食べるカニがいたり、キノコに寄生されたり、サルにも食べられる……というふうにいろんな生き物との関わり合いがある。ゴキブリは数もものすごく多いですし、ゴキブリがいなかったら地球の生態系はかなり厳しくなるんじゃないかなあと思います。

GKB48総選挙に参加しよう!

2018年の「ゴキブリ展」GKB38総選挙
昨年の「ゴキブリ展」の様子(GKB38総選挙)

――― 今回も総選挙は開催されるのですか?

はい! 今回は48種類で行います。展示予定は50数種なのですが、48で揃えたかったので(笑)。

――― ちなみに、柳澤さんが好きなゴキブリの種類はなんですか?

一番好きなのは、研究対象でもある「ルリゴキブリ」。日本に生息するゴキブリの中でいちばん美しいといわれている、結構有名なゴキブリです。単純にかわいいんです。それに、きれいなのにゴキブリ! というのがゴキブリの魅力を伝えるという面でとても優れています。今回は、ルリゴキブリも展示しているので、みなさんにぜひ見てもらいたいです。

日本に生息する「ルリゴキブリ」
日本に生息する「ルリゴキブリ」

――― ルリゴキブリ……神セブン入りの予感がします。それにしても、美しいゴキブリがいるというそのことだけでも新鮮ですし、私も早く「ゴキブリ展G」に行きたくなりました!本日はお話をお聞かせくださりありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました!

取材日:2019年1月24日(木)

インタビューを終えて……

「ゴキブリ展G」ご担当の柳澤さんは、ゴキブリの魅力を伝える“ゴキブリスト”でもあります。今回はイベントに関するインタビューでしたが、ゴキブリストとして、ゴキブリの意外な一面や面白い生態を伝えようとする熱い思いがひしひしと伝わり、ゴキラボ編集部としては、大きな刺激をいただきました。

昨年の「ゴキブリ展」開催期間中の来場者数は、一昨年(ゴキブリ展は開催していない)の約2倍だったそうです。今年の「ゴキブリ展G」は昨年よりもパワーアップしていますから、さらなる人手が予想されます!

みなさん、今年の冬は、ゴキブリの魅力にはまってみましょう!

 

GKB48総選挙予想も!Gの魅力にドキッ!?GKB48総選挙で盛り上がる「ゴキブリ展G」に行ってきました!

GKB48総選挙予想も!2020「ゴキブリ展3」取材レポ|竜洋昆虫自然観察公園

「ゴキブリ展G」開催概要

「ゴキブリ展G」ポスター
※クリックで拡大

開催期間
2019年2月2日(土)~4月7日(日)
開園時間
9:00~17:00
※休園
木曜日(祝日は開園)
入園料
大人320円 小中学生100円 幼児無料
アクセス
JR東海道線「磐田」駅南口よりシャトルバス運行中
※土日のみ
その他、車などによるアクセスは、こちら
Twitter
@_ryukon
公式サイト
静岡県磐田市竜洋昆虫自然観察公園
住所
〒438-0214 静岡県磐田市大中瀬320番地-1
電話
0538-66-9900

取材協力

静岡県磐田市竜洋昆虫自然観察公園職員/ゴキブリスト
柳澤静磨さん(Twitter/ブログ「ゴキブリ屋敷」

※記事内のゴキブリの写真はすべて柳澤静磨さんによる撮影

静岡県磐田市竜洋昆虫自然観察公園職員/ゴキブリスト 柳澤静磨さん

静岡県磐田市にある竜洋昆虫自然観察公園職員。企画展「ゴキブリ展G(グレート)(2019年開催)」や「ゴキブリ展3(2020年開催)」、さらにゴキブリの生態を紹介するトークショーなど、ゴキブリの魅力を伝えるイベントを担当。また、自宅でも国内外のゴキブリを多数飼育するほか、日本産ゴキブリを採集するために定期的に南西諸島へ訪れている。
柳澤さんにご協力いただいた記事一覧はこちら

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