国内外の珍しいゴキブリを飼育されている、静岡県の磐田市竜洋昆虫自然観察公園。その中核を担うのは、日本唯一の“ゴキブリスト”柳澤静磨さんです。今回は、園内にあるゴキブリ専用の飼育室を取材させていただけるということで、ゴキラボ編集部・和田がお邪魔してきました!
取材協力:磐田市竜洋昆虫自然観察公園
磐田市竜洋昆虫自然観察公園とは?
「見て、触れて、体験できる」をコンセプトにした磐田市竜洋昆虫自然観察公園。
園内にある「こんちゅう館」では、国内外の珍しい昆虫をはじめ、私たちの身近にいる昆虫、水中の生き物などを、生体展示や標本で楽しむことができます。
柳澤さん曰く「めっちゃコオロギを食べる」ミナミヤモリ。
日本一の美しさと言われるアオミ・オカ・タニシ。
野外のビオトープには、アサギマダラなど季節の昆虫が集います。
2階の標本コーナーには、世界の甲虫や蝶の標本がズラリ。
ユニークなイベントも開催!
また、年間を通して昆虫に関するイベントを開催しており、近年ではゴキブリをフィーチャーした「ゴキブリ展G(グレード)」(開催終了)、昆虫食をテーマにした「食べられる昆虫展」(開催終了)などを展開されています。
取材時に開催されていた「食べられる昆虫展」の様子。
食用(!?)として展示されていたセミの抜け殻とタランチュラの仲間。どちらも素揚げがおススメだそうです。
「セミの抜け殻、ビールに合いそう…」なんて思ったのは秘密です(笑)。
ゴキブリLOVEな昆虫公園
さまざまな昆虫が見られる同園ですが、とくに力をいれているのがゴキブリの生体展示。なんと、ゴキブリ専用の飼育室まであり、そのゴキラブ度は想像以上のようです。
今回は、2020年2/1(土)~4/5(日)開催予定の「ゴキブリ展3」に先駆けて、ゴキブリ専用飼育室を見学させていただきました。
約90種のゴキブリがいるG専用飼育室へ潜入!
ゴキブリ専用の飼育室は園内に設けられています。同園で展示される生体は、全てこちらで管理されているそうです。今回は、一般公開されていない、飼育室を潜入できるということで、ゴキラボ編集部・和田の興奮はMAX!
\教えてくれるのはこの方!/
ゴキブリスト・柳澤静磨さん(磐田市竜洋昆虫自然観察公園職員)
Twitter/ブログ
国内外のゴキブリを愛するゴキブリスト・柳澤さん。磐田市竜洋昆虫自然観察公園では、ゴキブリをフィーチャーした企画展「ゴキブリ展G(グレード)」などの企画を行っていらっしゃいます。ゴキブリといえば柳澤さん! というぐらい、ゴキラボ編集部はお世話になっている方です!
過去に柳澤さんにご協力いただいた記事一覧はこちら
棚いっぱいに並ぶゴキブリの飼育ケース
\ゴキブリ専用の飼育棚/
飼育ケースの中身は、もちろんゴキブリ。反対側の壁にも同じように棚が置かれています。

柳澤静磨さん
現在、約90種類のゴキブリを飼育しています。僕が採集してきたものや、譲っていただいたものなど、約3年間でここまで増えました
さらっと言いますが、相当な種数ですね! すべて紹介したいところですが、今回は柳澤さん&ゴキラボ編集部セレクトのゴキブリ22種をピックアップします!

ゴキラボ・和田
全7種!マダガスカルゴキブリ
ペットローチとしても人気のマダガスカルゴキブリ。磐田市竜洋昆虫自然観察公園では、7種類のマダガスカルゴキブリを飼育されています。なんと、日本に入ってきている種類は、ほぼコンプリートしているそうです。
インシグニス
- 和名 インシグニス
- 学名 Aeluropoda insignis
- 体長 60~70mm
- 生息地域 マダガスカル中南部

柳澤静磨さん
インシグニスは、平べったい頭が特徴で、フラットホーンヒッシングローチって呼ばれています。2匹から飼育し始めて、今では結構な大所帯になりました
本当に平べったい(笑)。マダガスカルゴキブリは、体が大きいイメージですが、インシグニスは小柄ですね。コロンとしていて、可愛らしい

ゴキラボ・和田
バンワエレベキ
- 和名 バンワエレベキ
- 学名 Princisia vanwerebecki
- 体長 50~80mm
- 生息地域 マダガスカル

柳澤静磨さん
見た目が非常にゴツゴツしていてかっこいい、マダガスカルゴキブリです。オブロンゴナタやラエビガータの影に隠れてあまり注目はされませんがとてもいいゴキブリです
ゴツっとした頭が、素敵ですね。サイズも大きくて、存在感があります

ゴキラボ・和田
オブロンゴナタ
- 和名 オブロンゴナタ
- 学名 Gromphadorhina oblongonota
- 体長 60~100mm
- 生息地域 マダガスカル北部
めちゃくちゃ大きいですね! ほかのマダガスカルゴキブリに比べて、腹部が長いような気がします

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
これぞマダガスカルゴキブリ! というサイズ感がありますよね
ラエビガータ
- 和名 ラエビガータ
- 学名 Elliptorhina laevigata
- 体長 44~70mm
- 生息地域 マダガスカル南西部

柳澤静磨さん
ラエビガータは、プリっとした体が魅力のマダガスカルゴキブリです。大きいものだと、70mmほどになります
重厚感のあるフォルムをしています。以前、マダガスカルゴキブリを食べたことがあるのですが、これぐらいのサイズ感だったような気がします。あ、よだれが…

ゴキラボ・和田
ハバニカ
- 和名 ハバニカ
- 学名 Elliptorhina javanica
- 体長 45~55mm
- 生息地域 マダガスカル南部

柳澤静磨さん
黄色と茶色のシマシマがチャームポイントのハバニカは、別名「ハロウィンヒッシングローチ」と呼ばれています。サイズも小さいので、人気がありますね
めちゃくちゃ可愛い! 家に出てくるゴキブリも、この姿なら人気者になれるかも…

ゴキラボ・和田
チョパルディ
- 和名 チョパルディ
- 学名 Elliptorhina chopardi
- 体長 36~42mm
- 生息地域 マダガスカル

柳澤静磨さん
僕が一番おススメなのは、このチョパルディです。圧倒的な可愛さ。頭がヘルメットみたいになっています
おぉ! 確かにヘルメットをかぶっているように見えます。めっちゃ可愛い!

ゴキラボ・和田
ポルテントーサ
- 和名 ポルテントーサ
- 学名 Gromphadorhina portentosa
- 体長 40~78mm
- 生息地域 マダガスカル南西部

柳澤静磨さん
ポルテントーサはマダガスカルゴキブリの中で、一番メジャーな種類ですね
これはよく展示会やペットショップなどで見かけるものですね。飼育している方も多い種類なので、親近感があります!

ゴキラボ・和田
大きくてかっこいいゴキブリ
「大きなゴキブリ」と聞くと、ゾッとする方もいるかもしれませんね。しかし、磐田市竜洋昆虫自然観察公園の「大きなゴキブリ」は、そんなイメージを覆してくれる“かっこいい”ゴキブリなのです!
ブラベルスギガンテウス

柳澤静磨さん
以前、『ゴキブリ愛に感激!昆虫トークイベント「昆虫の話をしよう。」に参加してきました!』で紹介したブラベルスギガンテウスは、昨日か一昨日、羽化した子がいるんですよ
おぉ! ぜひ見てみたいです

ゴキラボ・和田
- 和名 ブラベルスギガンテウス
- 学名 Blaberus giganteus
- 体長 73~85mm
- 生息地域 メキシコ・グアテマラ・パナマ・コロンビア・ベネズエラ・トリニダードトバゴ共和国・ガイアナ・スリナム・フレンチギアナ
羽化したてのブラベルスギガンテウス(メス)。
ブラベルスギガンテウスを愛おしそうに見る柳澤さん。
めちゃくちゃ大きいですね! 翅がゴムみたいな感触で、クロゴキブリなどと比べるとしっかりしています。ちゃんと前胸部に笑った顔「(‘ω‘ )」の模様があるのも、素敵です

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
干しシイタケの香りがするの、わかりますか?
(ブラベウスギガンテウスの匂いを嗅いでみると…)あ、本当ですね! ちゃんと干しシイタケの香りがします。これはフェロモンですか?

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
おそらく、警戒や威嚇(いかく)をしたときに出す匂いじゃないかなと思います。普段は匂わないのに、手でつかんだ時だけ匂うんですよね
なるほど。南米産のゴキブリなのに、干しシイタケの匂いがするというのは、おもしろいですね(笑)

ゴキラボ・和田
ヨロイモグラゴキブリ
- 和名 ヨロイモグラゴキブリ
- 学名 Macropanesthia rhinoceros
- 体長 60~80mm
- 生息地域 オーストラリア
ヨロイモグラゴキブリのつがい

柳澤静磨さん
和田さんが見たがっていたヨロイモグラゴキブリです。この子はうちにきて約2年になります
おぉ~、やっと生体に会うことができました! 想像以上に大きく、そして可愛いです。ずんぐりむっくりの体がたまらない(笑)。手に乗せても大丈夫ですか?

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
オス成虫なら大丈夫ですよ
ヨロイモグラゴキブリのオス成虫。
今まで触れ合ってきたどのゴキブリよりも、大人しくて、動きがゆっくりしています。ゴキブリとは思えない…。いつか、飼育したいです!

ゴキラボ・和田
ジャイアントウッドローチ
- 和名 ジャイアントウッドローチ
- 学名 Archimandrita tesselata
- 体長 70~80mm
- 生息地域 中央アメリカ
ジャイアントウッドローチは、名前のとおり大きな体が特徴。木の皮のような色をした翅は、透明感があって、とてもキレイです。
ペットにしたい!ミニ・ゴキブリ
ゴキブリ愛好家に人気のミニサイズG。一見、ゴキブリだとは思えない愛らしさが魅力です。ここでは、日本に生息している種類を見ていきましょう!
ルリゴキブリ
- 和名 ルリゴキブリ
- 学名 Eucorydia yasumatsui
- 体長 オス10~13mm、メス15~16mm
- 生息地域 石垣島・西表島
ルリゴキブリのメス成虫。
ルリゴキブリの幼虫と卵鞘。
柳澤さんがキレイだと思う、推しゴキブリを教えてください!

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
ルリゴキブリは外せないですね。今、成虫はメスしかいないんですが、オスの方がキレイなんですよ。羽化したら見に来てください!
はい! すぐに飛んできます!

ゴキラボ・和田
ヒメマルゴキブリ
- 和名 ヒメマルゴキブリ
- 学名 Perisphaerus pygmaea
- 体長 10~12mm
- 生息地域 九州(一部のみ)・南西諸島・台湾
ヒメマルゴキブリは安定の愛らしさですね。ペットローチとしても人気が高い種だと思うのですが、飼育は難しいですか?

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
そんなことはないですね。飼育しやすくて、繁殖しやすい種類だと思いますよ。ちなみに、下に落ちているのは抜け殻です。彼らは、抜け殻をあまり食べないみたいですね
脱皮殻を食べる種類とそうでない種類がいるんですね。うちのクロゴキブリは、食い意地がはっているのか、奪い合って食べていました…

ゴキラボ・和田
クロモンチビゴキブリ
- 和名 クロモンチビゴキブリ
- 学名 Anaplecta japonica
- 体長 6~7mm
- 生息地域 四国・九州など

柳澤静磨さん
ピョンピョン飛び跳ねるので、採集するのが大変なゴキブリです
ウルっとした瞳がすごくチャーミング! 1cmにも満たないサイズ感もいいですね。今度探しに行ってみようと思います。「フィルムケース」(ここリンク張る)での採集方法も教えていただいたので!

ゴキラボ・和田
女性に人気!キュートなゴキブリ
ゴキブリの中には、デザイン性の高いルックス(?)をもつ種類がいます。本当にゴキブリなの? と疑ってしまうほどキュートな彼らの姿をご覧ください!
クエスチョンマークローチ
- 和名 クエスチョンマークローチ
- 学名 Therea olegrandjeani
- 体長 20~25mm
- 生息地域 インド
ドミノローチ
- 和名 ドミノローチ
- 学名 Therea petiveriana
- 体長 22~26mm
- 生息地域 インド
小さくて可愛いGの代表格と言えば、クエスチョンマークローチ&ドミノローチ! モノトーンの模様もさることながら、ベルベットのような質感も私は大好きです

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
この2種は女性人気が高いですね。実は、同じ属でオレンジスポットドミノローチという、これまた可愛いゴキブリがいるんですよ。ただ、繁殖が難しく、1度も卵を産まないまま死んでいきました。原因は謎…
なかなか手ごわいゴキブリなんですね

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
基本的に、繁殖が難しいと言われているものも含めて、飼育に苦労することはなかったんですが。オレンジスポットドミノローチだけは上手くいかなくて悔しかったので、リベンジしたいと思っています
おぉ! ゴキブリストの名に懸けて。ですね

ゴキラボ・和田
綺麗で美しいゴキブリ
“綺麗で美しい”なんて、ゴキブリとは相反する表現…ではないのです。これから紹介するゴキブリは、思わず「まぁ、キレイ!」と声をあげてしまうほどの、ヴィジュアル系。ゴキブリの常識を覆す、V・G(ヴィジュアル系ゴキブリ)をご覧ください!
イエローバナナローチ
- 和名 イエローバナナローチ
- 学名 Panchlora sp.
- 体長 オス12~15mm メス約24mm
- 生息地域 コスタリカ
イエローバナナローチの幼虫(写真左)と、成虫(右)。

柳澤静磨さん
キレイ系といえば、グリーンバナナローチも捨てがたいですが、今回はあえてイエローバナナローチを紹介します。透明感のある黄色い体に、オレンジの触角がすごく映えますね
本当にキレイ! ゴキブリらしいトゲのある肢も、ガラス細工のように美しいです。それにしても、幼虫と成虫の見た目の差が…。同じ種類だとは、絶対に気づかない(笑)

ゴキラボ・和田
ピンクポーセリンローチ
- 和名 ピンクポーセリンローチ
- 学名 Gyna capucina
- 体長 オス約30mm メス約40mm
- 生息地域 リベリア、ガーナ、カメルーン、ギニア、ナイジェリア、コンゴ

柳澤静磨さん
ピンクポーセリンローチは、名前にもあるように、ピンク色の翅を持つゴキブリです。ほんのり桃色をしているの、わかりますか?
おぉ! 確かに淡いピンク色をしています。ゴキブリにも色彩豊かな種類がたくさんいるんですね

ゴキラボ・和田
シマンドアドウクツゴキブリ
- 和名 シマンドアドウクツゴキブリ
- 学名 Simandoa conserfariam
- 体長 30~44mm
- 生息地域 ギニア

柳澤静磨さん
シマンドアドウクツゴキブリは、野生では絶滅していると言われている種になります。名前の通り、洞窟に暮らしていたゴキブリです。果物を食べるオオコウモリのフンなどを餌にしていたからか、フルーツが大好きなんですよ
チラッと見える、腹部のシマシマがすごくオシャレですね。雑食性と言われるゴキブリですが、フルーツ好きと聞くと、かわいらしさが倍増しちゃいます!

ゴキラボ・和田
ヨツボシゴキブリ
- 和名 ヨツボシゴキブリ
- 学名 Paranauphoeta formosana
- 体長 オス約21mm メス約27mm
- 生息地域 台湾
羽化したてのヨツボシゴキブリ。(写真右)
柳澤さんからヨツボシゴキブリのカッコよさは伺っていたのですが、実際見てみると、本当にクールな模様をしていますね!

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
ヨツボシゴキブリは、オシャレな2トーンカラーがいいですよね。彼らは、繁殖しづらいゴキブリだと言われていて、当園も飼い始めた時に、5匹中2匹が死んでしまったんですね。ちょっと諦めモードだったのですが、残りの3匹が頑張ってくれて、ここまで増えました
繁殖に成功してよかったです!

ゴキラボ・和田
繁殖が成功して、今では大家族!
通好み!?渋い見た目のゴキブリ
「ゴキブリなら、やっぱり黒色or茶色でしょ!」という、生粋のゴキブリファンも多いはず(たぶん)。そんな方にはたまらない、いぶし銀のカッコよさをもつゴキブリはコチラ!
オオゴキブリ
- 和名 オオゴキブリ
- 学名 Panesthia angustipennis spadica
- 体長 37~41mm
- 生息地域 本州、四国、九州、隠岐(おき)、佐渡、八重山列島など
漆黒の体をもつオオゴキブリは、アダルトな魅力がありますね。野生化では朽ち木(くちき)を餌にしているゴキブリですが、飼育の場合はどうされているのですか?

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
飼育時も、餌は朽ち木ですね。朽ち木を裏返すと、彼らがかじった痕跡がよく分かりますよ
オオゴキブリがかじった朽木。
飼育ケースに朽ち木が敷き詰めてあります。
ホタルゴキブリ
- 和名 ホタルゴキブリ
- 学名 Schultesia lampyridiformis
- 体長 13~22mm
- 生息地域 中央アメリカ・南アメリカ
名前からして個人的に気になっていたのがホタルゴキブリです。日本のホタルのように、お尻が光っているのかな?って

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
残念ながら、ホタルゴキブリが似ているのは、日本のゲンジボタルではなく南米のホタルなんですよ。日本のものを想像すると、全然ホタルじゃない(笑)
光らないんですね(涙)。光るゴキブリ、見たかったです…

ゴキラボ・和田
トビイロゴキブリ
- 和名 トビイロゴキブリ
- 学名 Periplaneta brunnea
- 体長 25mm~38mm
- 生息地域 熱帯、亜熱帯地方など

柳澤静磨さん
トビイロゴキブリはアース製薬さんから譲っていただいたものです。当園は、外国産ゴキブリと国内の野外性ゴキブリは強いんですが、国内のいわゆる害虫種は手に入れることが難しく、外部の方にご協力いただくこともあります
アース製薬さんの子たちが、赤穂市から静岡県まではるばる来ているんですね。長旅、ご苦労様です! そういえば、トビイロゴキブリは害虫種と言いながら、あまり見かけない種類ですよね

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
そうなんです。どこに生息しているのか、わからないので、採集するのが難しいゴキブリのひとつではありますね
ゴキブリ飼育豆知識
さまざまな種類のゴキブリを繁殖させてきた柳澤さん。クロゴキブリを飼育中のゴキラボ編集部としては、飼育のコツが知りたい! ということで、質問タイムです。
ゴキブリのお世話は毎日されているんですか?

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
彼らはそんなに餌を食べないので、餌や水の入れ替えは、3日に1回くらいですね。飼育ケースや餌もこだわりがなく、市販のものを使っています。昆虫ゼリーなら、水分も栄養も同時に与えられるので便利です
昆虫ゼリー。
脱出防止用の炭酸カルシウムを塗った飼育ケース。中には隠れ家用の卵パックが入っています。
ゴキブリを繁殖させるうえで、大変なことはありますか?

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
実は、繁殖にはあまり苦労をしたことがないんですよ。難しいなと感じたのは、先ほどお話しした、オレンジスポットドミノローチくらいかな
飼育をしている中で、「この子たち、やっぱりゴキブリだな」と思ったエピソードはありますか?

ゴキラボ・和田

柳澤静磨さん
なんでも食べる様子を見た時ですね。餃子の皮やおにぎりをあげると、めちゃくちゃ食べるんですよ。さすが、雑食性のゴキブリだなと思いましたね
なんでも食べる! 実にゴキブリらしいエピソードです(笑)

ゴキラボ・和田
飼育にこだわりはないとおっしゃっていましたが、やはり温度や湿度の管理は必須のようです。ゴキラボ編集部では、さっそく昆虫ゼリーを導入してみようと思います!
ゴキブリの飼育について詳しくは⇒『ペット用ゴキブリ!?熱帯倶楽部さんに聞いた人気種と飼育のコツ│マダガスカル・ヨロイモグラなど』
まとめ
かっこいいGから、可愛いGまで、さまざまな姿で私たちを楽しませてくれるゴキブリ。
ゴキブリ専用の飼育室は、そんな彼らに魅了された柳澤さんの情熱と愛情の賜物です。
飼育室は一般公開していませんが、2020年2月1日(土)~4月5日(日)に開催予定の「ゴキブリ展3」では、ここで紹介したゴキブリをはじめ、多数の生体展示を見ることができます。
ゴキブリの常識が覆される企画展に、ぜひ足を運んでみては。
取材メモ
約90種ものゴキブリを飼育されている磐田市竜洋昆虫自然観察公園。今回の取材では、たくさんの見たことのないゴキブリたちに出会うことができました。来年開催の「ゴキブリ展3」では、いったいどんなゴキブリが展示されるのか、指折り数えて待つゴキラボ編集部なのでした。
施設情報
施設名 | 磐田市竜洋昆虫自然観察公園 |
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開園時間 | 9:00~17:00(最終入園16:30) |
休園日 | 木曜日、年末(12/28~12/31)※正月(1/1~1/3)、GW(4/29~5/5)、夏休み(7/21~8/31)は全日開園 |
入園料 | 個人/330円(団体220円※20名様以上)、障がい者/110円、小・中学生/110円(団体50円)、障がい者/50円、幼児/無料 |
SNS | Twitter/Facebook |
住所 | 静岡県磐田市大中瀬320‐1 |
電話番号 | 0538-66-9900 |
アクセス | 土日のみ、磐田駅・豊田町駅から無料のシャトルバス運行中 |