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【画像】ゴキブリに似た虫の見分け方?コオロギやフナムシとの違い

投稿日:2019/10/10

ゴキブリに似ている虫について考えている男性

ゴキブリとカブトムシを見間違えた、なんて話を聞いたことはありませんか? 異なる姿の彼らですが、昆虫を見慣れてなければ、間違うことがあるかもしれません。
今回は、そんな問題を解決すべく、一般家庭での遭遇率が高いクロゴキブリと、それに似た虫の特徴や見分け方をご紹介します!

家に出るゴキブリは4種類

世界中に4000以上いるといわれているゴキブリ。しかし、日本の屋内で見かけるゴキブリは主に4種類です。今回はそのなかでも目撃率が高い、クロゴキブリとチャバネゴキブリに似ている虫を見ていきましょう。

日本のゴキブリ4種について詳しくは⇒『【診断】日本のゴキブリ4種の生態(特徴・寿命・生息地・成長速度)』

【コオロギ】ゴキブリとの違いは背中にあり!

クロゴキブリの成虫
クロゴキブリ(成虫)

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北海道から沖縄まで、日本全国に生息しているコオロギ。誰しも一度は目にしたり、鳴き声を聞いたことがあるはずです。
身近な存在であるはずのコオロギですが、実はクロゴキブリと見間違える人が多いのだそう。確かに、色や大きさは似ているかもしれませんが、彼らの見た目には5つの違いがあります。

ゴキブリとコオロギを見分けるポイント

  • 背中の形
  • 体の高さ
  • 体全体の形
  • 後脚の形
  • 動き

ひとつ目の違いは背中の形。
クロゴキブリの体は背中が平らで、全体的に厚みがないです。それに対してコオロギの背中は丸みを帯びていて、厚みがあります。
ちなみに、クロゴキブリは体長25~30mm、コオロギは10mm~40mm(種類による)なので、大きさはあまり変わりません。

ふたつ目は後脚です。
クロゴキブリの後脚は体と平行に生えているのに対して、コオロギの後脚はバッタのように「くの字」に曲がっています。

さらに、この後脚の違いは両者の動きにも見られます。
クロゴキブリの脚は、トゲが後方に向かって生えているため、平面や隙間をすばやく移動することが得意です。
コオロギの後脚は、長く太いため、ジャンプ力があります。クロゴキブリほど動きは速くはないですが、ピョンと高く飛び跳ねることができるのです。
このことから、カサカサとすばやく動くのはクロゴキブリ、動きは遅めで跳ねる場合はコオロギと覚えておくといいでしょう。
そのほかの違いも含めたリストが下記になります。

背中の形 体の高さ 体全体の形 後脚 動き
クロゴキブリ 平ら 低い 楕円形 体と平行 すばやい
跳ばない
コオロギ 丸い 高い しずく型 縦に
くの字
遅い
跳ぶ
クロゴキブリ
背中の形 平ら
体の高さ 低い
体全体の形 楕円形
後脚 体と平行
動き すばやい・跳ばない
コオロギ
背中の形 丸い
体の高さ 高い
体全体の形 しずく型
後脚 縦にくの字
動き 遅い・跳ぶ

【カマドウマ】ゴキブリ以上に見た目が怖い!?

クロゴキブリの成虫

クロゴキブリ(成虫)

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カマドウマは、インパクト抜群の姿をした不快害虫です。便所コオロギとも呼ばれるだけあって、カマドウマとクロゴキブリの違いを見分けるポイントはコオロギとほとんど同じです。

ゴキブリとカマドウマを見分けるポイント

  • 背中の形
  • 後脚の形
  • 動き

カマドウマの一番の特徴は背中。かなり猫背ぎみになっており、丸みがあります。クロゴキブリは平べったいので、この違いは一目瞭然です。

また、後脚も非常に発達しています。長さは体の約2倍、形は飛び跳ねやすいように「くの字」に曲がっており、そのジャンプ力はコオロギ以上。

さらに、色はコオロギよりも見分けやすいです。
クロゴキブリは黒~茶色ですが、カマドウマは栗色に黒の斑模様になっています。

背中の形 後脚 動き
クロゴキブリ 平ら 体と平行 すばやい
跳ばない
黒~茶
カマドウマ 丸い 発達している
縦にくの字
遅い
跳ぶ
栗色に黒の斑模様
クロゴキブリ
背中の形 平ら
後脚 体と平行
動き すばやい・跳ばない
黒~茶
カマドウマ
背中の形 丸い
後脚 発達している・縦にくの字
動き 遅い・跳ぶ
栗色に黒の斑模様

【フナムシ】海のゴキブリと呼ばれています

クロゴキブリの成虫
クロゴキブリ(成虫)

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海岸や防波堤で、クロゴキブリに似た生き物を見たことはありませんか? 近づくとすばやい動きで逃げる、その生き物は、フナムシという海辺のお掃除屋さんです。
姿も動きもクロゴキブリっぽいフナムシですが、実は3つのポイントで見分けがつきます。

ゴキブリとフナムシを見分けるポイント

  • 脚の本数
  • 翅の有無
  • 尾肢の特徴

まずわかりやすいのは、脚の本数です。
フナムシの脚が7対14本なのに対し、クロゴキブリは3対6本。なんと、フナムシはそれの約2倍、脚があるのです。

また、生き物の分類も異なります。フナムシは名前に「ムシ」とついていますが、実はエビやカニと同じ甲殻類。ゴキブリは、カブトムシや蝶と同じ昆虫類になります。

翅の有無も見分けるポイントになります。
クロゴキブリの成虫は翅をもっていますが、フナムシには翅がありません。

また、お尻の部分にある「尾肢」という突起の長さにも注目です。
クロゴキブリの尾肢はちらりと見える程度ですが、フナムシは尾肢が長く、さらに二股に分かれています。

尾肢
クロゴキブリ 3対6本 有り
飛べる
短い
二股に分かれていない
フナムシ 7対14本 無し
飛べない
長い
二股に分かれている
クロゴキブリ
3対6本
有り・飛べる
尾肢 短い・二股に分かれていない
フナムシ
7対14本
無し・飛べない
尾肢 長い・二股に分かれている

【シミ(紙魚)】銀色のゴキブリ!?

クロゴキブリの成虫
クロゴキブリ(成虫)

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シミ(紙魚)
シミ(紙魚)

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シミ(紙魚)という虫をご存じでしょうか。家庭に現れる害虫の一種で、クロゴキブリと見間違いをされることもある虫です。
落ち着いて観察してみると、以下のような違いが見られます。

ゴキブリとシミを見分けるポイント

  • 尻の形
  • 動き

まず、特徴的なのは色の違いです。
クロゴキブリは茶~黒色をしていますが、シミは光沢感のある銀色をしています。体表面の鱗粉(りんぷん)がはがれると黒っぽくなりますが、クロゴキブリ特有のツヤはありません。

もう一つは、尻の形。
クロゴキブリには尾肢という突起がついていますが、シミの尻には3本の細いシッポが生えています。

シミは動きも独特です。
クロゴキブリは脚で歩行しますが、シミは体全体をうねらせて前進します。まるで魚が泳いでいるような動きをすることから、シミの名前には「魚」があてられているのです。

尻の形 動き
クロゴキブリ 黒~茶 1対2本の尾肢 まっすぐ前進 有り
飛ぶ
(成虫のみ)
シミ 銀~灰黒 3本の尾 魚のように
くねる
無し
飛ばない
クロゴキブリ
黒~茶
尻の形 1対2本の尾肢
動き まっすぐ前進
有り・飛ぶ(成虫のみ)
シミ
銀~灰黒
尻の形 3本の尾
動き 魚のようにくねる
無し・飛ばない

【シバンムシ】ゴキブリの幼虫よりは小さめ!

クロゴキブリの初齢幼虫
クロゴキブリ(初齢幼虫)

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クロゴキブリの幼虫と間違われやすいのがシバンムシ。
害虫の一種なのですが、あまりなじみのない虫かもしれません。クロゴキブリの幼虫とシバンムシを見分けるポイントは以下の4点になります。

ゴキブリとシバンムシを見分けるポイント

  • 背中の白帯
  • 大きさ
  • 全体のシルエット
  • 触角の長さ

まず、背中の白い線の有無を見ましょう。
クロゴキブリの初齢幼虫は、背中に白い帯(白帯)と、その下に白斑が見られますが、シバンムシにはその特徴的な模様がありません。
ただし、成長すると白帯と白斑は消えてしまいますので、それ以外の違いも把握しておくのがベストです。

ひとつ目は体の大きさです。
シバンムシは1~3mmなのに対し、クロゴキブリはふ化したてでも約4.5mmあります。

また、シバンムシはクロゴキブリの幼虫に比べると、全体的に丸いフォルムをしています。
その体形は、黒いお米を想像すると、わかりやすいかもしれません。頭部には触角もありますが、クロゴキブリとは比較にならないぐらい短いです。

大きさ 触角 シルエット
クロゴキブリ 茶~黒色
※初齢幼虫のみ背中に白帯と白斑あり
約4.5mm~ 長い 扁平
上から見ると楕円
シバンムシ 茶色いものが多い 1~3mm 短い 全体的に丸い
クロゴキブリ
茶~黒色※初齢幼虫のみ背中に白帯と白斑あり
大きさ 約4.5mm~
触角 長い
シルエット 扁平・上から見ると楕円
シバンムシ
茶色いものが多い
大きさ 1~3mm
触角 短い
シルエット 全体的に丸い

【トコジラミ(ナンキンムシ)】ゴキブリよりも丸く触角が短め

クロゴキブリの初齢幼虫
クロゴキブリ(初齢幼虫)

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トコジラミ(ナンキンムシ)
トコジラミ(ナンキンムシ)

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トコジラミもクロゴキブリの幼虫に間違われやすい虫のひとつです。彼らは血を吸うため、場合によってはクロゴキブリよりも厄介な害虫になります。
クロゴキブリの幼虫とトコジラミの違いは3つ。それぞれ見ていきましょう。

ゴキブリとトコジラミを見分けるポイント

  • 白帯と白斑の有無
  • 触角
  • 体の形

クロゴキブリの初齢幼虫は背に白い帯と白斑があり、トコジラミにはありません。ただ、成長すると白帯と白斑は消えるため、触角の特徴なども知っておくといいでしょう。ちなみに、クロゴキブリの触角は長く、シバンムシは短いです。

体の形も見分けるポイントのひとつ。トコジラミは腹部が丸く、卵型をしています。クロゴキブリの幼虫はそこまで腹部が大きくはないので、体つきで判断することができるはずです。

触角 シルエット
クロゴキブリ 茶~黒色
※初齢幼虫のみ背中に白帯と白斑あり
長い 扁平
上から見ると楕円
トコジラミ
(ナンキンムシ)
茶色いものが多い 短い 腹部が大きい
卵型
クロゴキブリ
茶~黒色※初齢幼虫のみ背中に白帯と白斑あり
触角 長い
シルエット 扁平・上から見ると楕円
トコジラミ(ナンキンムシ)
茶色いものが多い
触角 短い
シルエット 腹部が大きい・卵型

【チャタテムシ】ゴキブリにはないクビレが目印

クロゴキブリの初齢幼虫
クロゴキブリ(初齢幼虫)

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チャタテムシ
チャタテムシ

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チャタテムシという虫を見たことがあるでしょうか。
知名度はあまりありませんが、やはりクロゴキブリと同じ害虫とされています。
クロゴキブリとの違いは以下の通りです。

ゴキブリとチャタテムシを見分けるポイント

  • 大きさ
  • 体形

まずクロゴキブリとチャタテムシは、大きさが違います。
クロゴキブリの幼虫は約4.5mm~ですが、チャタテムシは最大でも約2mmとかなり小さいです。

また、色で判断する方法もあります。
チャタテムシは半透明で、薄い茶色。一方、クロゴキブリの幼虫は文字通り黒色です。ふ化したてであれば背中に白帯と白斑がありますが、成長するにつれ、ツヤのある茶色になっていきます。

体形にも違いが見られます。
クロゴキブリの幼虫は、体にクビレがなく楕円形です。チャタテムシは、腹部が大きく、しずく型をしています。

大きさ 体形
クロゴキブリ 約4.5mm~ 茶~黒色
※初齢幼虫のみ背中に白帯と白斑あり
楕円
チャタテムシ 1~2mm 薄茶色~半透明 腹部が大きい
しずく型
クロゴキブリ
大きさ 約4.5mm~
茶~黒色※初齢幼虫のみ背中に白帯と白斑あり
体形 楕円
チャタテムシ
大きさ 1~2mm
薄茶色~半透明
体形 腹部が大きい・しずく型

【番外編】ダンゴムシに似ているヒメマルゴキブリ

ヒメマルゴキブリ

ヒメマルゴキブリ

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最後に、ゴキブリが別の昆虫に似ているという例をご紹介。
九州(一部のみ)と南西諸島に生息している「ヒメマルゴキブリ」。彼らは、ダンゴムシのような姿をしており、刺激を与えると、クルンと丸まってしまうのです。丸くなるのはメスと幼虫だけで、オスは翅のある、いわゆるゴキブリの姿をしています。

ヒメマルゴキブリとダンゴムシを見分けるポイント

  • 触角
  • 脚の本数

ヒメマルゴキブリとダンゴムシを見分けるポイントは触角。
細くまっすぐ伸びた触角をもつヒメマルゴキブリに対して、ダンゴムシは太めで節っぽい触角をしています。

脚の本数も異なります。
ヒメマルゴキブリは3対6本ですが、ダンゴムシは7対14本。さらに、ヒメマルゴキブリの脚には、ゴキブリらしくトゲが生えています。

ヒメマルゴキブリとダンゴムシは、色にも微妙な違いがあります。
ヒメマルゴキブリは真っ黒でツヤツヤとしていますが、ダンゴムシはグレーっぽい色をしています。
真っ黒いダンゴムシを見かけたら、ヒメマルゴキブリの可能性があるかもしれません。

触角
ヒメマルゴキブリ 細く長い
まっすぐ
3対6本
ダンゴムシ 太めで節っぽい
曲がっている
7対14本 グレー
ヒメマルゴキブリ
触角 細く長い・まっすぐ
3対6本
ダンゴムシ
触角 太めで節っぽい・曲がっている
7対14本
グレー

まとめ

今回は、クロゴキブリとそれに似た虫の見分け方について紹介しました。
触角や脚などは、ワモンゴキブリやチャバネゴキブリも共通している違いなので、それっぽい虫を見かけたら、参考にしてください。
虫が出たからといってゴキブリだと決めつけず、種類を特定してから、適切な対策・駆除をするようにしましょう。
また、ゴキブリの幼虫は成長過程によって色や大きさが変わります。今回は生まれて間もない幼虫について紹介していますが、より詳しく確認されたい方は『【画像】ゴキブリの子供(幼虫)の特徴(大きさ・色)と対策方法』もチェックしてみてくださいね。
もしゴキブリだった場合は、ゴキブリ対策アイテムでしっかりと対処することをおススメします。

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