【ゴキブリ殺し】ホウ酸団子は効果抜群!黄金レシピはホウ酸比率20%

投稿日: 2018/12/12

昔からゴキブリ駆除に使われてきたホウ酸団子。その実力はいまなお健在で、実に有効な駆除剤といえるんじゃ! それはなぜか? さっそく、ホウ酸団子の実力を詳しく見ていくとしよう。誰でも簡単にできる、ホウ酸団子の作り方も要チェックじゃ!


食べれば確実に死ぬ!ホウ酸団子の3つの特徴

ホウ酸団子は、ジャガイモや小麦粉といったゴキブリが好きな食べ物に、ホウ酸を混入したゴキブリ用の食毒剤、いわば毒餌です。


実際には、ホウ酸団子の近くでゴキブリが発見されることはほとんどありません。

ホウ酸とは、ホウ素のオキソ酸。無色・白色の結晶で、温泉に多く含まれている成分です。実は、眼の洗浄や化粧品の防腐剤として使用されている、比較的身近な成分でもあるのです。

ホウ酸団子にはその毒性以上に優れた特徴が3つあります。

  • 1)ゴキブリは毒だと気がつかずに、餌とともに食べる
  • 2)ホウ酸団子を食べたゴキブリは、いずれ確実に死ぬ
  • 3)ほかの殺虫成分に比べて抵抗性が生じにくい

これらの特徴が、ホウ酸団子の強力な効果を生んでいるのです。

1)を補足すると、たとえ強力な殺傷能力がある成分であっても、ゴキブリが食べる、あるいは触れてくれなければ意味がないというわけですね。
ホウ酸は中毒症状が現れるのが遅く、ゴキブリが死ぬまでには1週間から半月ほどの期間がありますが、その間も、十分にホウ酸団子を食べるので、確実に死ぬのです。


1週間から半月後には確実に死ぬ。(実際には、ホウ酸団子の近くでゴキブリが発見されることはほとんどありません)

2)にもあるように、ゴキブリがホウ酸を摂取すると、最終的には死に至ります。死に至る理由は、脱水症状を起こさせるからだと言われているものの、具体的にどのような影響を与えるのか、はまだ明らかにされていません
おそらくホウ酸は、ゴキブリの一部の機能にダメージを与えるのではなく、心臓や胃、脳などのさまざまな部位に影響を与えているのだろうと考えられています。“総合的にやっつける”イメージですね。


実際には、ホウ酸団子の近くでゴキブリが発見されることはほとんどありません。

3)に挙げたように、ホウ酸はほかの殺虫成分に比べて抵抗性が生じにくい、という特徴もあります。抵抗性が生じやすい成分は、一部の機能を破壊して死に至らしめる作用を持つものが多いのに対し、ホウ酸は、“総合的にやっつける”タイプの成分ですから、もし一部の機能に抵抗性が生じたとしても、その他の機能はやられてしまうというわけです。
また、クロゴキブリやヤマトゴキブリなどは、屋外から新たなゴキブリが侵入してくるので、抵抗性が生じにくいのだと考えられます。

「ホウ酸団子が効きはじめてから死ぬまでの間に、ゴキブリは他のゴキブリに警戒サインを出す」と言われておるが、まだはっきりと証明されたわけではないんじゃ。だから、「警戒サインを受け取ったゴキブリはその家には近づかなくなる」と言われることの真偽に関しても、なんとも言えんのじゃよ。

ホウ酸団子にはホウ酸を20パーセント入れよう

市販のホウ酸団子のホウ酸含有率は、15パーセント程度のものもあれば、50パーセントのものもあるなど、メーカーによってさまざま。では、ホウ酸団子を手作りする場合には、ホウ酸をどれくらい混ぜるといいのでしょうか?

先に答えを言ってしまうと、10~20パーセント程度のホウ酸が適量だと考えられます。

その根拠となるのが、以下の研究結果です。

研究1

ホウ酸を0~40パーセント含んだ5種類のホウ酸団子(錠剤の形態)を、チャバネゴキブリを入れた容器(A・Bそれぞれ50匹ずつ)の中に並べて24時間放置し、それぞれの食べられた量を調査しました(Tsuji&Ono,1969)。

※実験イメージ(実際には50匹。あくまでイメージです)


容器A


容器B

その結果、食べられた順位は以下のようになりました。
1位 0パーセント(ホウ酸含有率)のホウ酸団子
2位 20パーセントのホウ酸団子
3位 10パーセントのホウ酸団子
4位 30パーセントのホウ酸団子
5位 40パーセントのホウ酸団子

40パーセントになると、ホウ酸団子自体が固くなってしまったせいか、摂食量がぐんと低下しました。

ゴキブリによるホウ酸団子の摂食量(mg)

ホウ酸の入っていない0パーセントと、摂食量が少ない40パーセントをのぞくと、摂食量だけを見れば、20パーセントがベストという結論になりますが、ホウ酸の含有率が高いほうがより効くのではないかという見方もあるわけで、この結果だけではなんとも言えません。

そこで、それぞれのホウ酸団子を食べたゴキブリの“ホウ酸の摂食量”を調べると、10パーセントのホウ酸団子で7.6mg、20パーセントのホウ酸団子で16.8mg 、30パーセントのホウ酸団子で17.1mg、と、20パーセントと30パーセントでは、ホウ酸の摂食量がほとんど変わらなかったという結果になりました。

ホウ酸の摂食量(mg)

ホウ酸団子の摂食量やホウ酸の摂食量の詳しい数値は以下の表をご覧ください。

よく食べられるホウ酸含有量の試験結果

ホウ酸含有率(%) 0 10 20 30 40 合計
ゴキブリによる摂食量(mg)
(容器A+B)
123
(77+46)
76
(30+46)
84
(30+54)
57
(38+19)
24
(8+16)
364
ホウ酸摂食量(mg) 0 7.6 16.8 17.1 9.6 51.1
ホウ酸
含有率(%)
ゴキブリによる摂食量(mg)
(容器A+B)
ホウ酸摂食量(mg)
0 123
(77+46)
0
10 76
(30+46)
7.6
20 84
(30+54)
16.8
30 57
(38+19)
17.1
40 24
(8+16)
9.6
合計 364 51.1

※材料はすべて乾燥材料を使用。ホウ酸の含有率は、乾燥した錠剤での数値と考える。

※錠剤成分(%)の内訳

ホウ酸 0 10 20 30 40
デンプン 45 40 35 30 25
溶性デンプン 45 40 35 30 25
小麦粉 10 10 10 10 10
ホウ酸 デンプン 溶性デンプン 小麦粉
0 45 45 10
10 40 40 10
20 35 35 10
30 30 30 10
40 25 25 10

(Tsuji&Ono,1969)より作図

また、研究1と同じ、10~40パーセントのホウ酸団子をチャバネゴキブリ群(メス)に一昼夜のみ与え、その後は無毒の餌を与えた場合の1カ月後の死亡率は、以下のようになりました(Tsuji&Ono,1969)。

ホウ酸含有量0パーセント・・・死亡率0パーセント
ホウ酸含有量10パーセント・・・死亡率65~86パーセント
ホウ酸含有量20パーセント・・・死亡率93パーセント

ホウ酸含有量10パーセント、および20パーセントのホウ酸団子を与えたゴキブリの死亡率を見ると、たった一昼夜の設置であっても、大部分のゴキブリが食べに来たことがわかります。

研究2

次に、連日ホウ酸団子のみを与えてみると、ホウ酸含有量20パーセントでは、数日で90パーセント以上、10日余りで100パーセントのゴキブリが死亡しました(Tsuji&Ono,1969)。

ホウ酸団子のみを連日与えた場合の死亡経過


日数はかかるが、ホウ酸含有率2.5パーセントでも100パーセント死ぬことがわかる
(Tsuji&Ono,1969)より作図

一昼夜のみ与えた場合の結果とあわせて考えると、ホウ酸は、乾燥した材料のうち、10~20パーセントあれば十分だと言えます。そして、ホウ酸含有量10~20パーセントのホウ酸団子を食べたゴキブリは、早くて数日、遅ければ半月後に確実に死ぬということがわかります。


実際には、ホウ酸団子の近くでゴキブリが発見されることはほとんどありません。

ホウ酸団子をなるべくたくさん食べて、早く死んでもらいたいと考えると、全体の20パーセント程度のホウ酸を入れて作るといいでしょう。

研究1・2の結果を見て、「ホウ酸よりも即効性のある殺虫成分を混ぜれば、もっと早く駆除できるのでは?」と思った人もおるじゃろう。ところが実際に、ホウ酸団子にほかの数種類の殺虫成分を混ぜて実験してみたところ、そうした成分を嫌って避けるものが現われ、つまり食べないゴキブリが現われて、一部が生き残るというケースが多かった、と報告されておる(Tsuji&Ono,1969・田原ら,1974)。
やはり毒餌は、しっかりゴキブリに食べてもらうことが大事なんじゃ。

簡単にできる!ホウ酸団子レシピ

ホウ酸の含有量がわかったところで、さっそく、ホウ酸団子の作り方をご紹介します。
ホウ酸含有率20パーセント程度で、15個前後つくれる分量です。

【材料】
ホウ酸…20g
小麦粉…70g
玉ねぎ(すりおろしたもの)…60g
牛乳…適量
砂糖…小さじ2杯程度

小麦粉の代わりに、ゆでたジャガイモを潰したものでも構いません。そして、玉ねぎ! この玉ねぎの匂いでゴキブリを呼び寄せます。ゴキブリはあまり目がよくないので、食べ物を探す際には、嗅覚を大いに働かせるのです。
お砂糖もゴキブリの好物。お砂糖を加えることで、より食べてもらおうというわけですね。それにしてもお砂糖ってどうして美味しいんでしょうね~。

玉ねぎのかわりに、同じく好物の米ぬかでもいいでしょう。(米ぬかにする場合は、水も適量必要です)

【作り方】

1. 各材料の分量を量ります

写真は小麦粉。

玉ねぎは、分量を量った後にすりおろします。

2. 玉ねぎと牛乳以外の材料を混ぜ合わせます

粉類を合わせ、まんべんなく混ざるようにかき混ぜましょう。
ホウ酸が手に触れないように、ゴム手袋をはめてください。

3. 玉ねぎを加えて混ぜます

4. 3に牛乳を適量加えながら、耳たぶくらいの固さになるまで練っていきます

5. 直径2-3cmくらいの大きさに丸めます

匂いが移らないアルミホイル、アルミ製の天板やホウロウ製の天板に並べるといいでしょう。

6. 1週間前後天日干しをします

屋外で天日干する際は、虫などに食べられてしまわないように、フードカバーをかぶせておくとよいでしょう。

上の写真は、作成後3日間天日干ししたものです。3日間のうち、2日間は一日中曇りでした(12月初旬)。表面は乾燥して固くなっていましたが、中はまだやわらかい状態です。完全に乾燥する前に設置すると食いつきがいい傾向があるので、この状態で設置してもいいでしょう。もちろん、完全に乾燥してから設置しても有効です。乾燥してから設置する場合は、紙製の入れ物に入れ替えても大丈夫です。

アルミや紙ではなく、ボトル缶のキャップにホウ酸団子を入れると、赤ちゃんやペットの誤飲防止に役立ちます。その際には、キャップからホウ酸団子が溢れるくらいにつめこんでください。ホウ酸団子がキャップからすぐに外れるようでは意味がありません。

ホウ酸団子は半年から1年で交換を

出来上がったホウ酸団子は、ゴキブリの侵入場所や隠れ場所(巣)に置きましょう。
場所について詳しくは⇒『「ベイト剤」の効果的な設置場所とゴキブリを寄せ付けない4つのポイント』

ホウ酸団子の効果が持続するのは、大体半年から1年程度だとされています。実は、ホウ酸自体の殺傷力は2、3年は保たれますし、防腐剤であるホウ酸のおかげでホウ酸団子に使用した餌、レシピでいうと玉ねぎや小麦粉が腐ることもありません。
ただし、長期間使用していると、ゴキブリを誘引するための匂いが薄くなってしまったり、餌の味が落ちたりするので、半年から1年程度で交換することをおススメします。

せっかくホウ酸団子を設置しても、ゴキブリの餌になるような食べ残し、食べこぼしなどが室内に放置されていると、ホウ酸団子ではなくそちらを食べにくる可能性があるので、掃除はこまめにしておいてくださいね!

ちなみに、ホウ酸団子を食べたゴキブリの体内にホウ酸がまわると、暑い時期でも腐ることはありません。だから、乾いたカラカラの状態で死んでいることが多いのですね。そのような意味でも、ホウ酸団子は優秀ですね。

中毒症状を起こすことも!ホウ酸団子の取り扱いには要注意

ホウ酸団子はスプレータイプや燻煙タイプの駆除剤とは違い、置いておくだけ、業務用の場合は塗るだけなので、誤って口に入れない限り、人体への影響はないといえます。
ですが万が一、お子さんや猫や犬などのペットが口に入れてしまったら大変です。

財団法人日本中毒情報センターによると、認知症患者による自家製ホウ酸団子の大量摂取による死亡例も報告されています。

また、「重篤な症状や死亡は急性摂取ではまれだが、乳児・小児では成人に比べて起こりやすい」(財団法人日本中毒情報センター【ゴキブリ団子(ホウ酸含有剤)】Ver.1.02より)ので、小さなお子さんがいる家庭では、ホウ酸団子を作ったり、ホウ酸団子を設置したりするのは控えたほうがいいかもしれません。

市販のホウ酸団子であれば、ケースに入っているので、手作りのものよりは安心でしょう。とはいえ、取扱いには十分な注意が必要です。

ここで、ホウ酸の摂取によって起こりうる中毒症状を確認しておきましょう。おもな中毒症状は、吐き気や胸のむかつき、嘔吐、下痢などの消化器系症状と、皮膚が赤くなる紅斑、皮膚の表面がはげ落ちる落屑といった皮膚症状です。

ホウ酸を摂取することで起こりうるおもな中毒症状

症状
消化器系 吐き気や胸のむかつき
嘔吐
下痢
激しい腹痛
出血性胃腸炎
青緑色の便
神経系 頭痛
嗜眠(昏眠)
不穏
(行動が活発になり落ち着きがない状態)
振戦
(筋肉の収縮・弛緩が繰り返された場合に起こる不随意の運動)
痙攣
反射異常
昏睡
肝・腎 腎障害
尿細胞壊死による乏尿
蛋白尿
無尿
肝障害(黄疸、肝腫)もまれに起こる
その他 エリテマトーデス様の紅斑
(免疫機能の異常により生じる紅斑で、3~5日目に落屑)
低体温
発熱
代謝性アシドーシス
(吐き気・嘔吐・疲労感をともなう)
重症時には以下の症状が生じることもある
呼吸器・循環器系 血圧低下
脈拍微弱
頻脈
チアノーゼ
(血中の酸素が欠乏し、皮膚や粘膜が青黒くなること)
血圧低下
重度の脱水症状
循環虚脱
呼吸停止

財団法人日本中毒情報センター【ゴキブリ団子(ホウ酸含有剤)】Ver.1.02から作図

万が一、誤ってホウ酸を口にしてしまった場合は、牛乳や水を飲んで、体内のホウ酸を希釈させてください。そして、すぐに医療機関を受診しましょう。

まとめ

ホウ酸団子は、食べたゴキブリを確実に死に至らしめ、かつ、抵抗性も生じさせにくいという、最強の駆除アイテムです。ゴキラボで実施したアンケート(対象者1000人/2018年6実施)でも、ホウ酸団子を置いてから家の中でほとんど見なくなったという声がありました。

手作りする際のポイントは、ホウ酸の配分。全体量の20パーセント程度を目安にしてくださいね。ホウ酸の配分さえ注意すれば、誰でも簡単に作れるので、ぜひ一度作ってみてください!

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