【効力実験】アース製薬の研究所でブラックキャップなどの効果を検証

投稿日: 2019/10/3

アース製薬の研究員の野村拓志さん(左)と浅井一秀さん(右)

兵庫県赤穂市にあるアース製薬さんの研究所へ、ゴキラボ編集部の和田が行ってきました。今回は、研究員さんご協力のもと、「ブラックキャップ」、「ゴキジェットプロ」の効力実験を実施! 気になるその効果を写真でご紹介します。
取材協力:アース製薬

アース製薬の研究員さんと一緒に実験!

アース製薬の研究員の野村拓志さん(左)と浅井一秀さん(右)
研究開発本部 研究部 研究業務推進室 学術教育課 野村拓志さん(左)、研究開発本部 研究部 研究業務推進室 学術教育課 係長 浅井一秀さん(右)。

効力実験にご協力いただくのは、アース製薬の研究員である野村拓志さん(左)と浅井一秀さん(右)。
実験台となるのは、もちろんアース製薬の研究所で育てられたクロゴキブリです。実験によっては、チャバネゴキブリやワモンゴキブリを使うこともあります。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

今回は、「ゴキジェットプロ」と「ブラックキャップ」を使った効力実験を行います

――― ゴキブリ実験! どんな内容になるのかドキドキします。では、さっそく実験スタート!


アース製薬で飼育されているクロゴキブリ
効力実験に使用するクロゴキブリ。

【効力実験1】「ブラックキャップ」

「ブラックキャップ」の商品写真
「ブラックキャップ」。

2005年に発売された「ブラックキャップ」は、速効性のある有効成分フィプロニルを含むベイト剤(毒餌剤)です。成虫だけでなく、薬剤抵抗性ゴキブリにも効果を発揮します。

「ブラックキャップ」の誘引効果を検証

浅井一秀さん

浅井一秀さん

ベイト剤(毒餌剤)として一番重要なのは、ゴキブリが食いつくことです。それを確認するために、フタを開けて餌を見やすいようにした「ブラックキャップ」を、ゴキブリに与えてみましょう

フタを開けたブラッキャップ。餌が真ん中にあります

フタを開けた状態の「ブラックキャップ」。

フタを開けた「ブラックキャップ」に、クロゴキブリがワラワラと近寄ってきました。

ブラックキャップに寄ってくるクロゴキブリ

最初は様子を見ていたクロゴキブリですが、餌だと分かると、すぐに集まり始めました。

ブラックキャップに群がるクロゴキブリ

そして、われ先にと餌を食べ出しました!

ブラックキャップを食べるクロゴキブリ

わずか数分でこの状態……。スゴイとしか言いようのない、食いつきです! クロゴキブリが集まりすぎて、餌が見えない!

ブラックキャップを勢いよく食べるクロゴキブリ

――― 本当においしそうに食べていますね。すごい! これはフタが開いているからというわけではないですよね?

浅井一秀さん

浅井一秀さん

もちろんフタが付いた状態でも食いつきますよ

ということで、フタが付いている状態の「ブラックキャップ」を与えてみた結果……


フタ付きのブラックキャップに群がるクロゴキブリ
フタが付いたままでも、クロゴキブリはこの食いつきよう!

フタが付いていても関係なし! 浅井さんがおっしゃったように、食いつきは変わりませんでした。

「ブラックキャップ」の特長1:ゴキブリ好みの甘い香り

浅井一秀さん

浅井一秀さん

今の実験で見ていただいたとおり、ゴキブリをおびき寄せて殺せるという意味で「ブラックキャップ」は効果抜群です。個人的にはですが、ゴキブリ対策を何から始めればいいのか迷っている方には、「ブラックキャップ」を紹介するようにしています

――― 研究員さんもおススメの対策グッズは「ブラックキャップ」ということですね。ところで、こんなにゴキブリが寄ってくるのには何か理由があるのでしょうか?

ブラックキャップの本体
ドーム型のケースになった「ブラックキャップ」。
浅井一秀さん

浅井一秀さん

実は、「ブラックキャップ」の匂いに秘密があります。和田さん、匂いを嗅いでみてください

――― 甘い香りがしますね。しかも、鼻先から約5cm離れても匂いが分かる。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

実はゴキブリは、嗅覚がそんなによくないんですね。そこで、「ブラックキャップ」の餌は、彼らが寄ってきやすいように、匂いを強くしています。ちゃんと美味しい香りであることが重要なんですよ

――― ベイト剤(毒餌剤)を置いていても、無臭だとゴキブリがスルーするかもしれないということですね。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

そうです。効果のあるベイト剤の条件は、しっかりと食べてくれるというのが第一です。どんなにいいものであっても、ゴキブリが食べなければ意味がない。ですから、「ブラックキャップ」には、彼らの好む、味、香り、柔らかさを追求した餌を使用しています

――― ゴキブリも人間同様に、グルメというわけですね。なるほど! それにしても、こんなに食べたらすぐに死んでしまいそうですが……。

「ブラックキャップ」の特長2:ゴキブリは巣に戻ってから死ぬ

浅井一秀さん

浅井一秀さん

「ブラックキャップ」の餌は、食べてすぐ死ぬことはないです。なぜなら、餌を食べたゴキブリが巣に帰って、彼が吐き戻した餌を他のゴキブリが食べるという、二次的効果があるようにしています。すぐ死んでしまうと、その効果が充分に発揮できないんですね

――― 巣に帰ってから死ぬということは、ゴキブリの死骸を見たくないという方も安心ですね。

「ブラックキャップ」の特長3:誤食を防ぐ安全設計

浅井一秀さん

浅井一秀さん

また、注目していただきたいのが「ブラックキャップ」のケースです。お子さんやペットの誤食を防ぐために、フタが開けられないようになっているんですよ

――― 本当ですね! フタがしっかりと固定してあるので、ビクともしません。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

さらに、入り口は大人の小指はもちろん、お子さんの指も入らない設計になっています。間違って食べるという可能性は限りなく0に近いです

――― 安全面もバッチリというわけですね。

「ブラックキャップ」の特長4:屋外・スキマにも対応

屋外用のブラッキャップ
「ブラックキャップ」 屋外用。
浅井一秀さん

浅井一秀さん

現在、「ブラックキャップ」は3種類展開しています。それぞれケース、餌の処方に違いはありますが、基本の効果は変わらないです。例えば、屋外用なら、餌をケースの天井部に付けて浸水しないようにしたり、ケース自体にも排水機能を施したりしています。また、餌は水に強い処方になっているんですよ

屋外用のブラッキャップの本体。餌が天井部に付けられています
餌がケースの天井部に付いている「ブラックキャップ」 屋外用。

――― ゴキブリは外から侵入してくることが多いので、これを仕掛けておけばバッチリですね!

浅井一秀さん

浅井一秀さん

隙間用の「ブラックキャップ」は、ゴキブリが隙間を好むという性質を利用した商品です。ケースの入り口が3種類あり、3mmは幼虫用、5mmは小型ゴキブリ用、7mmは大型ゴキブリ用となっています。この入り口の幅は、ゴキブリが好むサイズになっているんです

隙間用のブラッキャップの本体
ゴキブリの入り口のサイズが3種類ある隙間用の「ブラックキャップ」。

――― ゴキブリ好みの入り口になっているんですね。しかもそのサイズを幼虫と成虫で変えてあるのは、さすがです!

【効力実験2】「ゴキジェットプロ」

ゴキジェットプロ(左)、アースジェット(右)の商品写真
ゴキジェットプロ(左)、アースジェット(右)。

「ゴキジェットプロ」は、1997年に発売されたゴキブリ用エアゾールです。速効性に優れた有効成分イミプロトリンが入っています。 今回は、「ゴキジェットプロ」の効果をより分かりやすくするために、ハエ・蚊用の殺虫スプレー「アースジェット」を使用し、比較実験を行います。

「ゴキジェットプロ」の特長1:秒速ノックダウン

浅井一秀さん

浅井一秀さん

「ゴキジェットプロ」で謳われている“秒速ノックダウン”とは一体どのようなものか、確かめていきましょう。ちなみに、“ノックダウン”というのは、ゴキブリがひっくり返って、ピクピクとなることを言います

――― “ノックダウン”とは、そういう意味だったんですね! どのようにして計測するのでしょうか。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

特製の的を使って、実験を行います

実験に使う特製の的
ゴキジェットプロの効力実験に使用する的
実験室の床に敷かれた特製の的。

――― ダーツの的みたいですね。30cm、60cm、90cmと、中央からの距離が書かれています。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

実験方法は、まず、的の真ん中に、クロゴキブリが入ったプラスチックケースを置きます。次に、クロゴキブリめがけて、スプレー式駆除剤をそれぞれ7秒間噴射し、最後に、プラスチックケースをひっくり返すんです。薬剤を浴びたクロゴキブリは、生きていたら逃げ、死んでいたら動きが止まります。それを見て、“秒速ノックダウン”したかどうかを確認するんです

――― なるほど! ゴキブリが走った距離によって「ゴキジェットプロ」と、「アースジェット」の効力を比較するということですね。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

そうです。まずは、「アースジェット」の効力を見ていきましょう。実はこちらもハエ・蚊のほかにゴキブリにも効果があるんですよ

「アースジェット」の場合

浅井一秀さん

浅井一秀さん

「ゴキジェットプロ」は、大型のゴキブリに7秒間噴射する用法になっています。ですので、「アースジェット」もそれに合わせて、7秒間、クロゴキブリめがけて噴射します

クロゴキブリの入ったプラスチックケースを的にセットして、実験スタート!
実験用のクロゴキブリをプラスチックケースに入れて、的の設置した様子

「アースジェット」を7秒間噴射します。

的の真ん中に設置したクロゴキブリに向かって、アースジェットを噴射している様子

クロゴキブリが入ったプラスチックケースをひっくり返します。

アースジェットを7秒間噴射し、プラスチックケースをひっくり返して、クロゴキブリを放つ様子

脚をばたつかせて、円の中心から逃げ出すクロゴキブリ。

的の中心から、逃げ出そうとするクロゴキブリ

バタバタと動き回ったあと、ひっくり返って“ノックダウン”したクロゴキブリ。

アースジェットによってノックダウンしたクロゴキブリ

「アースジェット」を浴びたクロゴキブリは、的の真ん中から多少動いたものの、最後には“ノックダウン”されてしまいました。

「ゴキジェットプロ」の場合

浅井一秀さん

浅井一秀さん

続いては「ゴキジェットプロ」を噴射していきます

クロゴキブリの入ったプラスチックケースを的にセットして、実験スタート!
実験用のクロゴキブリをプラスチックケースに入れて、的の設置した様子

「ゴキジェットプロ」をクロゴキブリめがけて7秒間噴射します。

的の真ん中に設置したクロゴキブリに向かって、ゴキジェットプロを噴射している様子

クロゴキブリが入ったプラスチックケースをひっくり返します。

ゴキジェットプロを7秒間噴射し、プラスチックケースをひっくり返して、クロゴキブリを放つ様子

プラスチックケースから出したあと、的の真ん中から全く動かないクロゴキブリ。

ゴキジェットプロによってノックダウンしたクロゴキブリ
浅井一秀さん

浅井一秀さん

見事に“ノックダウン”しています。少しピクピクしているのは、興奮を引き起こして、痙攣(けいれん)をしている状態です。最後は脚がピーンと伸びて、背中の方が重くなり、ひっくり返ります。これ以上動くことはありません

――― ピクリともしませんね。このあと、生き返るということはないのでしょうか。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

我々は、このあと24時間観察して、ゴキブリが生き返るかどうか確認しています。最後のとどめを刺す効果があるかも実証済です

――― 「ゴキジェットプロ」で一回やっつけられたゴキブリは、2度と生き返ることはないということですね。安心しました! 

「ゴキジェットプロ」と「アースジェット」の違いとは?

――― すぐに“ノックダウン”した「ゴキジェットプロ」と、「アースジェット」、この違いはどこにあるのでしょうか。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

「ゴキジェットプロ」と「アースジェット」は、有効成分が違います。「ゴキジェットプロ」の有効成分は、イミプロトリンという、ゴキブリへの効果がとくに高い成分です。一方、「アースジェット」には、フタルスリンとフェノトリンという有効成分が使われています。こちらは、ハエや蚊には効果が高い成分なんです

――― 効力実験を見る限りだと、どちらもゴキブリを“ノックダウン”することはできますが、効果が出るまでの時間に差があるということですね。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

そうですね。ただ、以前のスプレー式駆除剤は、「アースジェット」で十分満足していたんです。噴射後、多少ゴキブリが動いても「ま、いっか」という感じだった。しかし、「ゴキジェットプロ」が発売されてからは、他社も含め、噴射後すぐにゴキブリの動きが止まるものが主流になってきています

――― ジタバタしているゴキブリを見るのが嫌という方もいますもんね。「ゴキジェットプロ」だと、ゴキブリのそういった姿を見ずに駆除できるというわけですね。

「ゴキジェットプロ」の特長2:ゴキブリを狙い撃ちできる噴射口

浅井一秀さん

浅井一秀さん

「ゴキジェットプロ」の特長として、もうひとつ挙げられるのは噴射口です。的に噴射してみるので、薬剤の広がり方をよく見てみてください

「ゴキジェットプロ」の噴射の様子
ゴキジェットプロを的に向かって噴射する様子
「アースジェット」の噴射の様子
アースジェットを的に向かって噴射する様子

――― 「ゴキジェットプロ」は薬剤が直線状に出ています。一方、「アースジェット」は周りに広がるように噴射していますね。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

そうなんです。さらに、この的を見ていただくと、薬剤が当たっている範囲も違うのが分かります。「ゴキジェットプロ」の方は真ん中に集中していて、「アースジェット」の方は広く散布されている

ゴキジェットプロを吹きかけた的(左)と、アースジェットを吹きかけた的(右)を比較する写真

「ゴキジェットプロ」を吹きかけた的(左)と、「アースジェット」を吹きかけた的(右)。

――― 確かに! 「ゴキジェットプロ」を吹きかけたほうの的は、真ん中が薬剤で濡れていますね。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

噴射に違いがあるのは、1度に駆除する虫の数が違うからなんです。ゴキブリは1匹だけ駆除することが多いので、「ゴキジェットプロ」は一点集中型になっています。また、ゴキブリは身体が大きく、全体がワックスで覆われているので、薬剤で濡らしてあげることで、より有効成分を付着しやすくするんです

――― ゴキブリの性質と身体を考慮した噴射口というわけですね。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

逆に、飛び回るハエや蚊を狙うには、広範囲に薬剤を散布する必要があります。そのような理由から、「アースジェット」の噴射口は広く広がるようになっているんです。また、家の中で噴射しても、ふすまや障子、壁紙に向かって噴射しても汚さないようにもなっています

ゴキジェットプロ(左)と、アースジェット(右)の噴射口を比較する写真
「ゴキジェットプロ」(左)と「アースジェット」(右)。

――― 薬剤だけではなく、噴射口もゴキブリ専用になっているんですね。

浅井一秀さん

浅井一秀さん

私たち虫ケア用品メーカーは、薬剤を開発しているわけではなく、その使用方法を開発しています。ですので、噴射口の設計や薬剤の使い方などが腕の見せ所になってくるわけです

――― 意外と職人気質なんですね。驚きました!

まとめ

今回は、アース製薬の研究所で行った2商品の効力実験を紹介しました。

「ブラックキャップ」(ベイト剤)
「ゴキジェットプロ」(スプレー式駆除剤)

実験では、ゴキブリに効果を発揮する理由を、商品の特長やゴキブリの性質などを交えて、わかりやすく教えてくださいました。香りや形、噴射の仕組みまで、改良を重ねられた商品は、どれもアース製薬さんの研究の成果とアイデアが満載!
ゴキブリ対策アイテムを選ぶときには、是非、この効力実験を参考してくださいね。
購入についてはこちら⇒『【保存版】最強ゴキブリ対策アイテムはどれ?殺虫剤やベイト剤を徹底比較』

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