これってゴキブリのふん?知っておきたい特徴と「3つの害」

投稿日: 2018/11/28

みなさんは、ゴキブリのふんを見たことがあるかな?
中には、どんな形なのか知らないという人もいるかもしれんのお。それもそのはず、ゴキブリのふんは、砂粒やちり芥と間違えられても仕方がないくらいに小さいんじゃ。ただし、ふんは、病原菌を運んだりアレルギーを引き起こしたりと人間に害を及ぼす可能性もあるので注意が必要じゃ。

ゴキブリのふんについて話すごきた博士とゴキワン

ゴキブリのふんってどんな形?臭いや色は?

ゴキブリのふんには、写真のように、コロコロとしたものものあれば、液体を含んだべちゃっとしたものもあります。ふん自体に臭いはありません。

クロゴキブリのふん【固形】クロゴキブリの2mm程度のふん(固形)

チャバネゴキブリのふん【固形】チャバネゴキブリの1mm程度のふん(固形)

クロゴキブリの成虫だと2、3mm。チャバネの成虫だと1mm前後と、ふんのサイズは体の大きさに比例します。

クロゴキブリのふん【液状】クロゴキブリの8mm程度のふん(液状)

チャバネゴキブリのふん【液状】チャバネゴキブリの3mm程度のふん(液状)

尿と便のふたつの排泄口がある人間と違い、ゴキブリの排泄口はひとつしかありません。したがって、その排泄口から固形だけ、あるいは尿のような液体だけ出ることもあれば、液体と固形の両方が出てくることもあります。

液体と固形の両方が出る場合は、細い筆でスッと描かれた墨絵のような見た目もあれば、べしゃあとシミが広がったような見た目のものも。
対して、コロコロした固形のふんのうち大きなものは、細かな筋が入っていたり、断面が六角形のような形状をしていたり、あるいはつるんとした形状のものもあったりといくつかのパターンがあります。

ふんの色は、食べたものを反映しています。黒いふんは、外で葉っぱなどの青いものを食べていた証拠です。家の中でゴキブリの黒いふんを見つけたら、外から侵入して間もないゴキブリがいる、ということがわかりますね。糠(ぬか)を食べると薄茶色っぽいふんになりますし、赤いものを食べると赤っぽい色のふんになるのです。こうした特徴は、大体どのゴキブリにも共通していると言えます。

黒に茶色に赤……。家の中でふんを見つけたら、少し観察してみてもおもしろいかもしれませんよ。くれぐれも素手では掴まないでくださいね。 実は、こんな実験もあるんですよ。無色のろ紙粉末にグリセリンのような甘味料を微量に加えて与えると、大型ゴキブリはそれを盛んに食べて、白いふんをするようになった(辻󠄀,未発表)そうです。

ゴキブリのふんがもたらす3つの害

ふん、ですからもちろんきれいではありません。その辺に落ちていて喜ばしいものでもありません。さらにゴキブリの場合は、私たちに3つの害を及ぼす可能性があるのです。

【ふん害1】病原菌を運搬する

ふんにはさまざまな菌が含まれています。これはゴキブリに限ったことではなく、私たち人間の便にも言えることですね。ただし、ゴキブリの場合は、病原菌を私たちのところに運んでくる可能性があるということが問題なのです。

ゴキブリの体およびふんから発見されたことのある病原菌
  • サルモネラ菌
  • 大腸菌
  • チフス菌
  • 赤痢菌
など

サルモネラ菌
サルモネラ菌

例えば、ゴキブリは食中毒の原因であるサルモネラ菌の運び屋になることがあります(Roth&Willis, 1957, 1960; Rueger&Olson, 1969)。ワモンゴキブリのふんに含まれていたサルモネラ菌の一種が、ふんの中でどれくらいの期間生存するのか、を調べた実験があります。結果は、コーンフレーク上で3.5年、クラッカー上で4.25年、ガラススライド上で3.67年間。菌は3年半から4年は生存するのです。

また、マウスを感染ゴキブリのわずかなふんと共存させると、マウスは一日で感染しました(Rueger&Olson, 1969)。

菌が含まれたふんとマウスを共存させるとたった1日で感染した

今後、新たな疫病や感染症が発生した場合には、病原菌の運搬者としてのゴキブリの発生に注意すべきでしょう。しかし、いま現在の日本においては、かつては致命傷だった疫病の治療法も確立されていますし、衛生環境のレベルも非常に高いため、少なくとも一般家庭においては、病原菌の運搬者としてのゴキブリを意識する必要はありません。

上記で挙げた菌も、病気が発生している区域で捕獲されたゴキブリから検出されたわけですから、ゴキブリが移動できる範囲内に感染者がいなければ運搬されないわけです。

ちなみに、災害によって多くの人が密集して避難所に暮らさなければならない場合には、害虫の発生が問題になることがあるけれども、そこに感染者がいなければ、ゴキブリがいたりハエがいたりしたとしても、感染症が広がる心配はないんじゃ。

【ふん害2】アレルギーを引き起こす

鼻をかむ女性

ゴキブリの体の成分とふんの成分は、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)になる可能性があると考えられています。具体的なアレルギー症状はくしゃみと鼻水、皮膚や目への刺激も強く、呼吸困難を引き起こす可能性もあります。

詳しいことはまだ明らかにされてはいませんが、ゴキブリの粉砕虫体やふんの粒子が鼻から入ることでアレルギーが引き起こされるのではないか、と考えられています。

【ふん害3】文化財などを汚染する

もうひとつ、ゴキブリのふんによる害といえば、文化財や美術品などの重要な製品の汚染が挙げられます。
とくに、木材や紙類の文化財は被害を受けやすく、木や紙を食べたゴキブリが、そのままそこで液体の混ざったふんをすると、汚れが広がってしまうので深刻です。

文化財や美術品だけではなく、古い書類や包装紙などもふんで汚されることがあります。細かな茶色い点や黒や茶色のシミがたくさんある場合は、ゴキブリのふんの可能性を疑ったほうがいいでしょう

ゴキブリのふんはどこにある?見つけたらどうしたらいいの?

みなさんは、ご自宅でゴキブリのふんを発見したことはありますか?

ふんは、廊下などの目につく所にはあまり転がっていません。大抵は、隠れ場所(巣)やその近くにたくさんあります。巣の近くには水や餌がありますから、ゴキブリたちは餌を食べた少し後に、押出式のような感じでふんをするのです。安心できるのか、ゴキブリは自分のふんで汚れた空間を好むので、逆にいうと、ふんがある場所の近くには巣がある、と思っていいでしょう。
巣になりやすい場所について詳しくは⇒『ゴキブリの巣はどこにある?対策場所をチェックしよう!』

ゴキブリのふんを見つけたら、掃除機で吸ってしまってもいいですし、サッと拭きとってもいいでしょう。溶けやすいので、ごしごし擦らずともスッと取れます。

床を拭く

ゴキブリが来ないようにと、ふんがあった場所に殺虫剤を撒く人がいるようですが、あまりおススメできません
なぜなら、そこに集まっていたゴキブリを一網打尽にするチャンスを失ってしまうからです。殺虫剤を撒いてしまうと、ゴキブリたちが殺虫成分を嫌って四方八方へ散ってしまうのです。たしかにそうすれば、ふんがあった場所はきれいになりますが、結局のところは、ゴキブリを他の場所に移動させただけで、駆除にはならないというわけですね。

ゴキブリのふんに殺虫剤をかける対策はおススメしない

「集合フェロモン」でほかのゴキブリを呼び寄せるって本当?

「ゴキブリのふんに含まれる集合フェロモンが、ほかのゴキブリを呼び寄せる」と言われることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか?

ふんには集合フェロモンは含まれていますし、ふんで汚れた場所を選んでゴキブリは落ち着きます。ただし、基本的には遠方からの侵入を招くほどではなく、近くにいるゴキブリが寄ってくるという程度だと考えられます。

ゴキブリのふんに寄ってくるゴキブリ

たくさんゴキブリが出ている家であれば、あえてふんを掃除せずに、ベイト剤(毒餌剤)を置いて、ほかのゴキブリもろとも駆除してしまう、という手も有効かもしれん。フェロモンとベイト剤でゴキブリを誘引する、つまり、みんなが食べに行きたくなるレストランを作るイメージじゃ。うまくいけば、あちこちにベイト剤を設置する必要もないし、合理的な作戦かもしれんぞ。

ふんを掃除するにしても掃除せずにレストランにするにしても、ふんがあった場所には、殺虫剤を撒くのではなく、ベイト剤を置くといいでしょう。
ベイト剤について詳しくは⇒『「ベイト剤」の効果的な設置場所・時期とゴキブリを寄せ付けない4つのポイント』

ベイト剤で死ぬゴキブリ

まとめ

ゴキブリのふんには、以下のような害があります。
1.病原菌を運搬する
2.アレルギーを引き起こす
3.文化財、美術品、重要な製品を汚染する

しかし、ふんを恐れる必要はありません。もっとも気がかりな病原菌の運搬にしても、衛生環境のレベルが高い日本では、一般家庭に出るゴキブリに関してはほとんど心配ありません。

むしろ、ふんを見つけた時こそ、ゴキブリを駆除する絶好の機会なのです。
ゴキブリのふんは、ゴキブリの巣か、巣の近くにあります。ふんが落ちているということは、敵が自らが弱点をさらしたようなもの! ここぞとばかりに、ベイト剤を設置して駆除してしまいましょう。
おススメのベイト剤は⇒『最強ベイト剤ベスト5|ゴキブリ対策アイテムを編集部が徹底比較』
巣について詳しくは⇒『ゴキブリの巣はどこにある?対策場所をチェックしよう!』

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