【写真】ゴキブリの卵の特徴🥚産卵時期に場所、見つけた時の駆除方法

投稿日:2018/11/28

ゴキブリの卵を持つ少年

ゴキブリの卵は、卵鞘(らんしょう)と呼ばれる固い鞘に包まれていて、鞘から一斉に幼虫が孵化するんじゃ。ゴキブリの種類によって異なるが、ひとつの卵鞘には、最大で40個前後の卵が入っておる。ということは、一生のうちに卵鞘を10回産むとしたら、一匹のメスから400匹以上の幼虫が出てくる可能性もあるから厄介じゃ。

ゴキブリの卵の特徴|卵鞘の色や大きさ、形、卵の数

ゴキブリの卵は、「卵鞘(らんしょう)」と呼ばれる鞘(さや)に入っています。
どのゴキブリの卵鞘もキチン質(甲殻類の殻などの主成分)から成っていますが、大きさや形状に多少の違いが見られます。ここでは、形や色、卵鞘の中に入っている卵について見ていきましょう。

卵鞘の見た目(形・色)

屋内でよく見られる4種の卵鞘の特徴は、大型ゴキブリ(クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ)と小型ゴキブリ(チャバネゴキブリ)で分けられます。

大型ゴキブリの卵鞘は、“がま口型”をしており、黒っぽい茶色や濃い茶色をしています。いっぽう、小型ゴキブリの卵鞘は“長方形型”で、薄い透明感がある茶色で、丈夫ですが柔らかです。大型・小型ともに、幼虫が出てくるための、ギザギザとした部分があります。

クロゴキブリの卵鞘

クロゴキブリの卵鞘
クロゴキブリの卵鞘。写真:ゴキラボ編集部

ワモンゴキブリの卵鞘

クロゴキブリの卵鞘
ワモンゴキブリの卵鞘。写真:ゴキラボ編集部

卵の数

卵鞘の中に入っている卵の数も大型と小型で変わります。大型のクロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリは、10数個~20数個。小型のチャバネゴキブリは、30数個~40数個入っています。

クロゴキブリの卵鞘を開いた状態

クロゴキブリの卵鞘を開いた状態


卵は、左右に整列して収まっています。また、卵の幼虫の頭となる部分は、卵鞘のギザギザのある方を向いています。 これは、どのゴキブリも共通している点になります。おそらく、孵化するときにギザギザの方から頭を出しやすいように、配されているのだと考えられます。
また、どのゴキブリも、卵鞘の中の卵は、きれいに整列しているのです。

ワモンゴキブリが孵化する様子

ワモンゴキブリが孵化

ワラワラと卵鞘から出てくる幼虫

このように、幼虫はギザギザの部分から、一斉に出てきます。
ちなみに、孵化したばかりの幼虫は、真っ白で半透明な体をしており、一見ゴキブリとは思えない見た目です。

ゴキブリの卵鞘一覧

大型 小型
卵鞘画像 クロゴキブリ ヤマトゴキブリ ワモンゴキブリ チャバネゴキブリ
クロゴキブリの卵鞘 ヤマトゴキブリの卵鞘 ワモンゴキブリの卵鞘 チャバネゴキブリの卵鞘
サイズ 7mm前後~1cm前後 5mm前後
黒っぽい茶色や濃い茶色 薄い茶色
形状 がま口型・丈夫で固い 長方形型・丈夫だが柔らかい
卵の数 10数個~20数個 30数個~40数個
大型 小型
卵鞘画像 クロゴキブリ ヤマトゴキブリ ワモンゴキブリ チャバネゴキブリ
クロゴキブリの卵鞘 ヤマトゴキブリの卵鞘 ワモンゴキブリの卵鞘 チャバネゴキブリの卵鞘
サイズ 7mm前後~1cm前後 5mm前後
黒っぽい茶色や濃い茶色 薄い茶色
形状 がま口型・丈夫で固い 長方形型・丈夫だが柔らかい
卵鞘1個あたりの卵の個数 10数個~20数個 30数個~40数個

大型ゴキブリの卵鞘は、それぞれの見分けがつかないくらいに似ていますよね。一般家庭でもっともよく見られるのはクロゴキブリですから、左端のがま口は見覚えがある方もいらっしゃる方もいるかもしれませんね。チャバネゴキブリは、主に工場や飲食店にいますが、もし家の中にいたら、卵の数が多いので大変です。

ゴキブリの産卵方法、産卵(卵鞘)回数、産卵時期

ゴキブリの産卵方法は、大型ゴキブリと小型ゴキブリで異なります。さらに、産卵する回数やタイミングも種類によって違ってくるのです。

ゴキブリは成虫になって、すぐに卵を産むわけではない。クロゴキブリは羽化後10日ほどかけて、ワモンゴキブリは羽化後2週間かけて産卵の準備をするんじゃ(安富和男「ゴキブリ3億年のひみつ」)。ちなみに、ゴキラボ編集部で飼育しているクロゴキブリは羽化後約10日で卵鞘を付けたんじゃ。

【大型】クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ

産卵方法

大型ゴキブリは、卵が孵化する27日(ヤマト)、39日(ワモン)、41日(クロ)前に卵鞘を産み落とすのが特徴です(27℃で、Tsuji, 1972)。 産卵するときは、お尻から卵鞘の先をピュッと出した状態で1~2日間過ごします。 その後、卵鞘を湿気の多い場所に産み付け、粘着性のある分泌液で固定して、産卵完了です。 クロゴキブリやワモンゴキブリは、産み付けた卵鞘を隠すために、紙や木くずなどで覆う場合があります(石井象二郎「ゴキブリの話」)。
そして1~2週間後には、再度、卵鞘をピュッとお尻から突き出し、1~2日後に産み付けるという流れで、産卵(産卵鞘)が行われるのです。

産卵回数

産卵(産卵鞘)回数の平均は、クロゴキブリ約10回、ヤマトゴキブリ7.4~19回、ワモンゴキブリ18回以上です(辻󠄀,2018)。

例:クロゴキブリの産卵サイクル

クロゴキブリの産卵サイクル(卵鞘は産み付けられてから40日前後で孵化)

産卵時期

クロゴキブリやヤマトゴキブリの産卵時期は、7~10月です(辻,2019)。 また、ワモンゴキブリについては、6~8月が産卵の最盛期になるという調査報告もあります(沖縄県公客衛生研究所報,下謝名,1976)。

【小型】チャバネゴキブリ

産卵方法

チャバネゴキブリは、卵が孵化する直前に、卵鞘をポロリと産み落とします。 それまでは、お尻から突き出た卵鞘を20日前後抱え続けるのです。これは、栄養と水分を親からもらっているためだと考えられます。 卵鞘が落下してから1週間程度経つと、再度、卵鞘をお尻から突き出し、そのまままた20日前後抱え続けた後に産み落とす、という流れで産卵(産卵鞘)が行われます。

産卵回数

産卵鞘回数の平均は、4~8回です。

チャバネゴキブリの産卵サイクル

チャバネゴキブリの産卵サイクル(落下と同時に孵化)

産卵時期

チャバネゴキブリの産卵時期は、通年と考えられます。というのも、工場や飲食店内に生息している場合は、成虫が産卵活動できる温度が保たれているからです(辻,2019)。ただし、20℃以下になると、生存はできますが、卵(卵鞘)は生産できません(辻󠄀,2018/『薬局』2018Vol.69,No.8)。

ゴキブリの産卵方法一覧

大型と小型では、産卵方法も違えば、産卵の回数にも大きな差があります。

産卵方法 産卵(卵鞘)回数の平均 卵鞘ひとつあたりの卵の数 産卵時期
大型 クロゴキブリ 卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 約10回 10前後~20前後 7~10月※ワモンゴキブリは6~8月
ヤマトゴキブリ 7.4~19回
ワモンゴキブリ 18回以上
小型 チャバネゴキブリ お尻から突き出た卵鞘を20日前後抱え続けた後に、ポロリと産み落とします 4~8回 20前後~40前後 1年中※20℃以下の環境の場合は除く
産卵方法
産卵(卵鞘)回数の平均 卵鞘ひとつあたりの卵の数
産卵時期
大型
クロゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。
約10回 10前後~20前後
7~10月
ヤマトゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。
7.4~19回 10前後~20前後
7~10月
ワモンゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。
18回以上 10前後~20前後
6~8月
小型
チャバネゴキブリ
お尻から突き出た卵鞘を20日前後抱え続けた後に、ポロリと産み落とします。
4~8回 20前後~40前後
1年中※20℃以下の環境の場合は除く

(辻󠄀,2018/『薬局』2018Vol.69,No.8より抜粋して作成。※孵化幼虫数は四捨五入等をして単純化してある)

ゴキブリの産卵場所(屋内の場合)

【大型】クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ

排水口

大型ゴキブリの産卵場所
  • 屋根裏、縁の下
  • 引き出しの隅や裏
  • 家具の裏
  • 排水溝の隅

などの、目も手も届きにくい、湿気のある場所に卵鞘を産み付けます。
クロゴキブリが木造部分に卵鞘を産み付ける場合には、産み付ける場所をご丁寧にかじることがあります。さらに、かじって出た木くずを乗せて、卵鞘を隠すのです。

クロゴキブリが産卵する様子はコチラ

【小型】チャバネゴキブリ

冷蔵庫や棚の隙間

チャバネゴキブリの産卵場所
  • 隠れ場所(巣)
  • 巣の周辺

上記の場所でポロリと落とすことが多いでしょう。
卵鞘はゴキブリ自身の体重と同じくらいに重いため、お腹に卵鞘を抱えているメスはあまり巣から出ません。至近距離に水は飲みに行くものの、餌を探しにいくことはあまりなく、じっとして過ごします。したがって、ポロリと卵鞘を落とすのも、巣や巣の周辺でというわけです。

ゴキブリが孵化するタイミング

大型のクロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリも、小型のチャバネゴキブリも、ひとつの卵鞘内にある卵の孵化は一斉にはじまります。しかし、孵化のタイミング(時期)は、ゴキブリによって違うのです。
ちなみに孵化直後の幼虫は、真っ白で、半透明の体をしているため、一見ゴキブリだと気づきにくいかもしれません。ただ、孵化して数時間経過すると、体が茶色く色づきます。

【大型】クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ

大型ゴキブリは、卵が孵化する27日(ヤマト)、39日(ワモン)、41日(クロ)前に卵鞘を産み落とします(27℃で、Tsuji, 1972)。そして、卵鞘内の卵は、40日前後を目安に、一斉に孵化し始めるのです。

産み付けられてから約1カ月に孵化

大型ゴキブリは産み付けから40日前後で孵化

これらのゴキブリの卵鞘は頑丈なため、水分が保持されて、卵鞘だけで孵化への準備ができるのだと考えられます。

クロゴキブリは、産み付けられて約8カ月ほど経ってからやっと孵化するケースもあります。それは、卵が越冬休眠(成長を停止する休眠に入ってから越冬すること)する場合。

冬越しする卵もしない卵も、卵の数や卵鞘の見た目は同じです。実は、9月中旬以降に産み付けられた卵は1カ月以上経っても孵化しません。まだ暖かいうちから、冬越しに備えて準備態勢を整えているのです。おそらく、気温はまだ十分に高いにもかかわらず、その頃になると(日の長さなどに反応して)成虫が休眠卵を産むのだと推定されます。幼虫も同じで、その頃には自分の発育を止めて冬越しに備えます。

クロゴキブリの卵が越冬する場合

9月中旬から4月まで休眠し5、6月に孵化するクロゴキブリ

クロゴキブリは幼虫か卵の状態で越冬し、その多くは、暖かくなってきた5、6月~9月の間に成虫となる。その成虫は、6月~10月の間に卵鞘を産むんじゃ。7~9月前半に産み付けられた卵鞘は8月~11月の間に孵化し、幼虫で越冬する。ヤマトゴキブリは、幼虫では越冬するが、卵の越冬は難しいと考えられておるんじゃ。クロゴキブリの場合は、どの時点で越冬するのかによって、孵化するまでの期間が変わってくるというわけじゃ。

【小型】チャバネゴキブリ

チャバネゴキブリの場合は、卵鞘をお尻に付けたまま20日間ほど過ごします。そして、卵鞘は産み落とされると同時に、孵化するのです。 ですので、チャバネゴキブリの卵鞘だけを発見することは、ほとんどないと考えられます。

産み落とされてすぐに孵化

卵鞘落下と同時に孵化するチャバネゴキブリ

チャバネゴキブリの卵鞘は、大型のゴキブリのようには頑丈ではなく、水分が保持されないために、メスが抱きかかえ続けることで卵に水分を提供しているのだと考えられます。そうやって孵化への準備をし、完了したらポロリ、というわけです。

例えばチャバネゴキブリのお尻から卵鞘が出て数日で卵鞘をむしり取ってしまうと、卵は乾燥して孵化しません。反対に、むしり取った卵鞘を100%近い湿気のあるところに置いておくと、孵化することがわかっています。

以下の右側は卵期間の平均です。

産卵方法 卵期間(27°C)の平均
大型 クロゴキブリ 卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 41日
※越冬時は8カ月
ヤマトゴキブリ 27日
ワモンゴキブリ 39日
小型 チャバネゴキブリ お尻から突き出た卵鞘を20日前後抱え続けた後に、ポロリと産み落とします 20日
産卵方法 卵期間(27°C)の平均
大型
クロゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 41日
※越冬時は8カ月
ヤマトゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 27日
ワモンゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 39日
小型
チャバネゴキブリ
お尻から突き出た卵鞘を20日前後抱え続けた後に、ポロリと産み落とします 20日

(辻󠄀,2018『薬局』2018Vol.69,No.8より抜粋して作成。※孵化幼虫数は四捨五入等をして単純化してある)

孵化するゴキブリの数

どのゴキブリも、100%孵化することはあまりありません。
環境の違いや卵の質によって、たくさん孵化するときもあれば、ほとんど孵化しないときもありますが、それらのデータを可能な限りまとめて、ひとつの卵鞘あたりの孵化幼虫の平均数を出してみると、以下のようになります。

卵鞘ひとつあたりの孵化幼虫数の平均

クロゴキブリ19匹、ヤマトゴキブリ12匹、ワモンゴキブリ16匹、チャバネゴキブリ35匹

卵鞘ひとつあたりの孵化幼虫数の平均 卵鞘ひとつあたりの卵の数
大型 クロゴキブリ 19 10前後~20前後
ヤマトゴキブリ 12
ワモンゴキブリ 16
小型 チャバネゴキブリ 35 20前後~40前後
卵鞘ひとつあたりの孵化幼虫数の平均 卵鞘ひとつあたりの卵の数
大型
クロゴキブリ
19 10前後~20前後
ヤマトゴキブリ
12 10前後~20前後
ワモンゴキブリ
16 10前後~20前後
小型
チャバネゴキブリ
35 20前後~40前後

(辻󠄀,2018/『薬局』2018Vol.69,No.8より抜粋して作成。※孵化幼虫数は四捨五入等をして単純化してある)

ゴキブリの卵の駆除方法・殺虫剤は効かない!?

卵鞘を見つけたら、プチっと潰すのがいちばんです。中の卵が潰れるほど踏みしめなくとも、鞘が開けば中の卵は乾いて死にます。

卵鞘を潰す

殺虫剤を撒いても、卵を完全に駆除することはできません。
クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリの大型ゴキブリの卵鞘は頑丈なので、中の卵まで薬剤成分が浸透しないのです。

大型ゴキブリの卵鞘は頑丈なので殺虫剤は効かない

チャバネゴキブリの卵鞘は、大型ゴキブリの卵鞘ほど頑丈ではありませんが、薬剤成分が浸透しにくく、薬剤が届かなかった卵は生き残ります。

実際に、チャバネゴキブリの隠れ場所に殺虫剤を撒くと、成虫や幼虫は死にます。もちろん、卵鞘を抱えているメスも死にます。ところが、中の卵が生きている場合があるのです。
殺虫剤が撒かれたときに卵が確実に死ぬのは、メスが驚いて逃げ惑ったり、体が痺れたりして卵鞘をポロリと落としてしまったとき。まだ母親から水分をもらう必要のある時期に落とされてしまうと、卵は乾燥して死滅します。薬剤成分よりも、乾燥するほうが確実に死ぬわけですね。

チャバネが厄介なのは、屋内に侵入したら基本的にそこで繁殖するからなんじゃ。クロゴキブリやヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリも屋内に卵を産み付けることはもちろんあるが、行動範囲が広く、また外へ出て行くこともあるんじゃ。しかしチャバネは、卵の数が多く、孵化率も高いので、放っておいたら巣でどんどん増殖してしまうわけじゃな。

卵鞘および卵は、目立たない場所にあるので気付きにくく、さらには薬剤が効きにくいため、駆除は難しいと言えます。ですから、生息場所にベイト剤(毒餌剤)を設置して、卵から孵化した幼虫を殺す、もしくは、産卵の前に死んでもらう、というのがもっとも効果的です。

ベイト剤で死ぬゴキブリ

トイレや排水溝に流して駆除できる?

卵鞘を潰すのはハードルが高い! という方もいるかもしれませんね。 その場合、卵鞘を潰さずに、トイレや排水溝に流してしまうという方もいるのではないでしょうか。
しかし、卵鞘を潰さず流してしまうのは、おススメできません。というのも、卵鞘が下水を移動して、滞留した場所で孵化してしまう可能性があるからです。産まれたばかりの卵鞘は重いので水に沈みますが、数日経過すると軽くなるので浮いてしまいます。
ですので、見つけた卵鞘は、紙袋などに入れて、手や足で踏み潰して駆除しましょう。

真冬に窓を開けると卵は死滅する!?

これは、チャバネゴキブリとワモンゴキブリには効果があるかもしれません。
辻博士らが行った、ゴキブリの越冬する能力を調べる実験で、チャバネゴキブリとワモンゴキブリの卵鞘を、冬の平均気温(5.5℃)を再現した場所で20日間冷蔵したところ、死亡したという結果が出ているからです(辻ら,1973)。
ただし、20日間も窓を開けっ放しにするというのは、現実的ではないため、やはり潰して駆除するのがいいでしょう。

くん煙剤は卵鞘に効果なし?

バルサンやアースレッドWに代表されるくん煙剤は、卵鞘には効果がありません。なぜなら、卵鞘の殻が有効成分をはじいてしまうからです。各メーカーでは、1回目の使用後、2~3週間後の卵が孵化するタイミングを狙って、再度焚くことを推奨しています。隠れている卵鞘を駆除してしまいたい! という人は、卵が孵化するのを待って、くん煙剤で一網打尽にしてしまうというのも、ひとつの手かもしれません。


参照元
アース製薬株式会社
レック株式会社

※潰す以外の駆除方法については、工場などに生息しているチャバネゴキブリ(薬剤抵抗性で)の場合、若干通用しないこともあります

ゴキブリは死ぬ時に卵(卵鞘)を産む?

ゴキブリは、殺虫剤やベイト剤の影響で死ぬ時、卵鞘を産み落とす可能性があります。というのも、薬剤の効果によって苦しんで暴れたときに、卵鞘がお尻から外れてしまうことがあるからです。大型ゴキブリの場合は、産み落とされた卵鞘を放置しておくと、孵化する確率が高いので、必ず駆除が必要です。
ただ、チャバネゴキブリの場合、落ちた卵鞘が孵化するかどうかは、その時の状況によります。 先に述べたとおり、チャバネゴキブリの卵は、親から水分をもらう必要のある時期に落とされると、乾燥して死滅してしまうのです。ですので、死に際に産まれた卵が孵化するとしたら、下記のような条件が必要になります(辻,2019)。


・親のお尻に20日前後付いていた、孵化直前の卵
・親のお尻に10日以上付いていて、落とされた場所の湿度が100%に近く、温度は25~27℃の場合

子供・ペットがゴキブリの卵を食べてしまった時の対処法

まずは、かかりつけのお医者さんへ相談しましょう。卵鞘は、ゴキブリ同様にさまざまな菌(雑菌)が付着している可能性があります。誤飲してしまった場合は、そのままにせず、すみやかに病院へ行くのがいいです。

まとめ

今回は、屋内でよく見る4種類のゴキブリの卵、および卵鞘の特徴とその対策について詳しく見てきました。
大型のクロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリと、小型のチャバネゴキブリとでは、卵の数や卵鞘の特徴、産卵方法などが違いましたね。

【大型】クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ

大型ゴキブリは卵鞘がお尻からでて1,2日後に産み付け、1~2週間後にまた卵鞘が出る。卵鞘は産み付けから40日前後で孵化(越冬する場合は卵の状態で8カ月経過することもある)。このサイクルを10回繰り返す。

【小型】チャバネゴキブリ

チャバネゴキブリはお尻から出た卵鞘を20日前後抱え続けてから落下、1週間前後で再度お尻から卵鞘が出る。卵鞘は落下と同時に孵化。このサイクルを4~8回繰り返す。

産卵方法 卵鞘ひとつあたりの卵の数 産卵(卵鞘)回数の平均 卵鞘ひとつあたりの孵化幼虫数
大型 クロゴキブリ 卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 10前後~20前後 約10回 19
ヤマトゴキブリ 7.4~19回 12
ワモンゴキブリ 18回以上 16
小型 チャバネゴキブリ お尻から突き出た卵鞘を20日前後抱え続けた後に、ポロリと産み落とします 20前後~40前後 4~8回 35
産卵方法 卵鞘ひとつあたりの卵の数
産卵(卵鞘)回数の平均 卵鞘ひとつあたりの孵化幼虫数
大型
クロゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 10前後~20前後
約10回 19
ヤマトゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 10前後~20前後
7.4~19回 12
ワモンゴキブリ
卵鞘の先がお尻から突き出て1~2日間後に、湿気の多い場所に産み付ける。 10前後~20前後
18回以上 16
小型
チャバネゴキブリ
お尻から突き出た卵鞘を20日前後抱え続けた後に、ポロリと産み落とします 20前後~40前後
4~8回 35

(辻󠄀,2018/『薬局』2018Vol.69,No.8より抜粋して作成。※孵化幼虫数は四捨五入等をして単純化してある)

とはいえ、卵および卵鞘が駆除しにくいのは、大型のゴキブリも小型のゴキブリも同じ。そして、とるべき対策も同じです。
もし、卵鞘を見つけたときは、

  • プチっと潰す
  • 見つけた場所の周辺にベイト剤を設置

の2つを行いましょう。
見えない場所に他の卵があったとしても、ベイト剤を設置しておけば、孵化した幼虫を待ち伏せして駆除することができます。次の年には家の中でゴキブリを見なくて済むかもしれませんよ!

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